ベルファームにユニバーサル遊具、新たに2種 三重・松阪
音の反響楽しむブランコなど
三重県松阪市は、伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームにこのほど、体の障害などの有無に関わらず誰でも楽しめるユニバーサルデザイン(UD)遊具2種(基)を設置した。クラウドファンディング(CF)も活用した取り組みで、香りの広場にはブランコ遊具の「KOMORI」、なかよし広場にはパネルを動かして遊ぶ「パネルコンビネーション」がお目見え。同公園のUD遊具は7種になった。 この取り組みは2018(平成30)年12月に障害のある子供の保護者から市へ届いた1通の手紙がきっかけ。手紙は、障害があるため公園に行っても遊べる遊具がないという思いがつづられたもの。そこで市は19(令和元)年度から、ユニバーサルデザイン遊具の設置を始めた。 ブランコ遊具は、視界をできるだけ狭めた「こもり空間」をつくることで、ブランコ本来の揺れ感覚や、音の反響を楽しむことができる。球体の中では姿勢が安定しやすく、体が不自由な子供でも姿勢が保ちやすく落下しにくい構造。費用は170万5千円(うちCF分2万590円)。 パネル遊具は、パネルをくるくる回すと、中に入っているたくさんのパチンコ玉のような粒がぶつかり合って音が鳴るなどする。聴覚に働き掛けるだけでなく、視覚や触覚を刺激し、車椅子でも楽しめる。費用は275万円(同120万9千円)。 遊びに来ていた子供たちは、パネル遊具で音を出すなどしていた。KOMORIに座った山本颯太君(4)=駅部田町=は「卵みたいで気持ちいい」と笑顔を見せた。