互いの“心のスキマ”埋めるように…ホストに金貢ぐ女と金を渡した男性『頂き女子りりちゃん事件』の深層
被害に遭った男性 「借用書偽造してまでやるっていう頭は、私には全然なかった」 りりちゃんと出会って4カ月の間に男性が渡した総額は、3800万円もの額になっていた。
なぜ、男性は多額の現金を渡してしまったのか。
■「ひとりで寂しい人なのかなって」…隠されていた1つ1つの行動の「意味」
記者が裁判中のりりちゃんと接見し、男性とのやりとりについて話を聞くと、その言動の1つ1つに「意味」が隠されていたことがわかった。
記者: 「男性にすぐ会いにいったのはなぜですか?」 りりちゃん(接見): 「まず会ってみて、お金をもらえる人なのか確かめたい。会いたいって言ってくるってことは、ひとりぼっちで寂しい人なのかなって」 マッチングアプリで知り合った翌日に会いに行ったのは、男性に「寂しさ」など「心のスキマ」があるかどうか見極めるためと説明した。
さらに男性と初めて会った日の帰り際に、「親と不仲」と打ち明けたあの時も…。 りりちゃん(接見): 「仲良くなったと思わせてから影を見せるように言うと、リアリティが出てきませんか?このテンションの落差が大事で、『あれ?気になる』ってさせるんですよ」
そして、りりちゃんは狙いをつける男性についても決めていた。 りりちゃん(接見): 「自分の中では遠慮なくメッセージ送れたのが50代。特に出会い系アプリを始めたてで、返事が早く入り浸っている人は、独りぼっちで寂しい人。女の子にひっかかった経験のない人を探していた」
りりちゃんは、毎日のように男性に、「好きだよ~」「ありがとう~」などのメッセージ動画も送っていた。
男性の家を訪れ、帰り際にシュークリームをもらった日には…。
被害に遭った男性: 「シュークリームあげたりして、『めっちゃおいしかった』とか(のメッセージ動画が届いた)。雨に濡れて駅に送っていくときも、『風邪ひいちゃうから』と俺の体を心配してくれた」
被害男性: 「女性と全然交流がなかったとかはないけれど、それが恋愛関係に発展してくることはなかなかなかった」 記者: 「結婚願望はありましたか?」 被害男性: 「もちろんあります。それもあるから、焦りもあったというのも事実ですし」 相手の気持ちを感じ取り、「心のスキマ」に入り込んだりりちゃん。