【チャンピオンズC】機動力◎Nureyevの血が生きる舞台 レモンポップほか有力馬の血統を解説
有力馬の血統を解説
・レモンポップ 大種牡馬デインヒルの全妹Harpiaを母母に持つ名牝系で、母父にはStorm Cat系Giant's Causewayを持つスピード豊かな血筋。腰高の馬体でもあり、ベストは1400~1600mでしょう。ただ、Kingmambo+Robertoの組み合わせを持ち、先行有利の展開になりやすい中京ダート1800mなら昨年のような逃げ切りも可能。日本ではGⅠ級・5連勝中の現役最強格だけに、引退レースの今回も中心の一頭であることに間違いはありません。 ・ウィルソンテソーロ 母チェストケローズはアメリカ産のUncle Mo産駒。本馬はキタサンブラック産駒のダート中長距離馬で、フェブラリーS(2024年8着)よりもチャンピオンズC(2023年2着)向きの実力馬です。馬群の中で揉まれる競馬に対応できる点も大きな強みですが、昨年の当レースで出遅れているようにゲートは課題となりそうです。 ・サンライズジパング 母サイマーはCoup de Folieの4×3という牝馬クロスを持ち、母の半兄には芝1600~2000mの豪GⅠを2勝したContributerがいます。キズナ産駒の本馬はHaloの血を4×6・5で継承していますが、2022年3着馬ハピ(Storm Catの3×4)と同じくStorm Cat≒ロイヤルアカデミーⅡの3×4でダート適性を高めており、前走みやこSのような高速馬場のダート競馬がピッタリではないでしょうか。不器用さが目立つ競馬っぷりだけに、フルゲートの中京コースは大きな課題となりそうです。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大