1年以上の"謹慎"経て寄付額『全国3位』に返り咲き!ふるさと納税を盛り上げる泉佐野市の秘策とは
地元企業が活性化!?「ふるさと納税3.0」
この仕組みを活かした返礼品は他にも。泉佐野市のピクルスメーカー「NSW」。市内でとれた野菜を中心に、瓶詰のピクルスを製造してます。 (NSW 西出喜代彦社長)「弊社の一番のおすすめが泉州水ナスのピクルス。野菜のきれいさをできるだけ見てもらえるような瓶詰にすることで、泉州野菜をもっと知ってもらいたいなと」 他にも泉州玉ねぎや自家栽培したハラペーニョなどの変わり種も。11年前から返礼品として出品していましたが、「ふるさと納税3.0」を活用し新たな商品開発に乗り出したといいます。 (西出喜代彦社長)「これがワイン風味で漬けておりまして、これはガーリック風味と、ちょっとピリ辛な要素も入れて」 泉州ナスの「洋風白ヌカ漬ケ」。ぬかごと食べられる白ぬかを使い、新しい漬物の形に挑戦したといいます。開発にかかるお金を寄付金で賄えるのはもちろん、寄付者に一足先に商品を届けることでテストマーケティングにもなるといいます。 (西出喜代彦社長)「新しいチャレンジングな商品開発にすごくぴったりな仕組み。すごくありがたい仕組みだなと思って、使わせてもらいました」
国とバチバチ!?裁判にもなった過去も…「また返り咲いてやろう」
市内の事業者を成長させることで、より魅力的な返礼品を生み出した泉佐野市ですが、かつては返礼品にアマゾンギフト券を上乗せするやり方が問題視され、国と裁判にまで発展。1年以上、制度から除外されてしまったのです。 そこから、奇跡の大逆転。市の担当課は当時のことをどのように思っているのでしょうか。 (泉佐野市ふるさと創生課 塩見健課長)「(Q国とバチバチに戦っていた時のことは今思うと?)いい経験だったなと(笑)。裁判で争ったことで今があると思っています」 苦い経験から生まれた「ふるさと納税3.0」。おかげで返礼品の数は順調に伸び続けました。今や3000品以上を出品できているといいます。 (塩見健課長)「『また返り咲いてやろう』とは思っていましたね。いまのような返礼品を提供できるのを思い描いていた、夢見ていた部分を実現できているのがうれしいですね」