【BCクラシック】昨年2着のリベンジへ デルマソトガケ・瀬川助手「小細工はいらない。それが彼のスタイル」
誰よりも、デルマソトガケの力を信じている。2年連続の出走となるBCクラシックを前に、瀬川助手が熱い思いを口にした。 「確かに能力値はフォーエバーヤングやウシュバテソーロの方が高いかもしれません。ただ、この馬は120点を出せる。だから海外に連れてきているし、アメリカのペースに合わせて勝負した初めての馬になったのは、絶対に折れない心があったからです」 昨年のBCクラシックは、左前の蹄の負傷で予定していた日本テレビ盃を回避し、ケンタッキーダービー(6着)以来、実に半年ぶりの実戦。それでも好位追走から最後まで勝ち馬を追いかけるガッツある走りを見せ、歴代の日本馬最高着順となる2着を確保した。「クリストフ(ルメール騎手)がアクションしてからも、ちゃんとしたバランスで走れていたので、直線で絶対に来るなと思いました。ただ、もう少しコーナーワークで前との差が詰まると思っていました。そこは想定外で、アメリカのすごさを見ました」と瀬川助手は振り返る。 1年越しのリベンジへ、29日はデルマー競馬場のダートコースでこの日の一番時計となる5ハロン59秒4を力強くマークした。「いい状況でこちらに輸送できましたし、環境にもすぐに対応してくれました。そのぶん、馬体の回復も早かったので、想定よりも負荷をかけました」と順調な調整過程を伝える。 「小細工はいらない。それが彼のスタイル。前走でファイトできなかったので、今回はブリンカーを着けようと思います。あの馬らしいアグレッシブな競馬をしてほしいと思います」 言葉の節々に熱がこもる。逃げも隠れもしない。真っ向勝負で世界の強豪に立ち向かう。(山口遥暉)