日本タイトル戦&挑戦者決定戦で事前計量へ ライブ映像つなげて実施…無理な減量&失敗防ぐ目的
東日本のプロボクシングジム会長などで構成される東日本ボクシング協会は14日、東京・文京区の後楽園飯店で理事会を開き、最近多発してきた減量失敗対策として、日本タイトルマッチおよび最強挑戦者決定戦の試合前計量を導入することを決めた。元WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)王者・セレス小林こと小林昭司会長(セレススポーツジム会長)によると、すでに日本ボクシングコミッション(JBC)からの賛同は得ており、12月の日本プロボクシング協会(JPBA)理事会で承認されれば、2025年1月1日から導入されることになる。 前日計量に加え、事前計量は試合の30日前と2週間前に行うが、計量会場への移動の負担をなくすとともに公正さを保つ目的から、計量はライブ映像をつなげて、JBC管轄のもとに行われる。時間などは対戦相手同士で調整することになる。 「ボクシング界が盛り上がりを見せてきている中、メインクラスの試合で計量失敗となればイメージを悪くするし、信頼も失ってしまう。何より事故はなくなってほしい。元選手など色々な方の話を聞いて話を詰めてきた。過度な水抜きは脳への負担も大きいということも分かってほしい」と小林会長。日本タイトルマッチおよび日本王座への最強挑戦者決定戦が対象となるが、齊田竜也事務局長(ワールドスポーツジム会長)によると「日本人同士の東洋太平洋王座戦や日本ユースタイトルマッチなども対象にという意見もある」という。 世界主要4団体では、すでにWBCが世界戦の事前計量を義務づけている。今回はWBCの数値を参考にして基準を決定。30日前は規定体重の12%増まで、2週間前は7%増まで認められる。ただし、超過した場合でも、罰則を与えられることはないとした。小林会長は「事前計量で体重超過しても失格はないが、(計量失敗への)抑止にはなる。罰則を与えるのが目的ではなく、(計量を)失敗しないでほしいという思いの方が強い」と胸の内を明かした。 また、同理事会では東日本新人王トーナメントについて、来年度から準決勝進出者がともに4勝以上を挙げている場合、準決勝から5ラウンドで試合を行うことを決めた。決勝戦は勝利数にかかわらず、5ラウンドで行われる。
報知新聞社