<春に輝け・常総学院の挑戦2021>選手紹介/1 秋本璃空投手(2年) 責任感を原動力 /茨城
「本当に幸せです」。センバツ出場を決めた1月29日、エースは表情を緩めた。 チームからの信頼が厚く、大事な試合を任される「大黒柱」。しかし、本人はエースとしてのプレッシャーと戦い続けてきた。 中学3年の時、「江戸川中央リトルシニア」のエースとして全国大会で活躍。「緊張は全然(しなかった)」という状態でチームを3位に導いた。 元気な練習の様子にひかれて常総学院に入学した。投手陣の150キロ近い球速を目の当たりにして、強豪校に来たことを実感した。ベンチ入りは新チームになった昨秋から。今まではなかった緊張を感じるようになったのは、それ以来だ。 「みんなで甲子園という目標に向かって走る中、自分のせいで負けるかもしれない」。そんな不安と向かい合い、一つ一つ壁を克服してきた。 今の課題は、2ストライクに追い込んでからの攻め方。昨秋の関東大会決勝までは「ストライクゾーンで勝負することしか頭になかった」という。ボール球をうまく使えば、より簡単にアウトを取れたはずという反省から、制球力にも磨きをかける。 夢舞台の立役者は、責任感を原動力にすごみを増している。 ◇ 第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に常総学院が5年ぶり10回目の出場をする。3月19日の開幕を前にベンチ入りする18人の横顔を紹介する。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇選手データ ▽埼玉・三郷栄中出身 ▽身長176センチ、体重80キロ ▽右投げ、右打ち