3000人超が駆け上がった乗鞍ヒルクライム、頂上決戦は男子は加藤大貴、女子は三島雅世
3000人超が駆け上がった乗鞍ヒルクライム、頂上決戦は男子は加藤大貴、女子は三島雅世
8月25日(日)、長野県松本市乗鞍高原で「第39回乗鞍ヒルクライム」が開催された。1986年に誕生したヒルクライムレースの草分け的大会には、今年も3700人を超えるヒルクライマーたちがエントリー。あいにくの不安定な山の天気であったが、レーススタートの6時30分の時点では雨は上がり、曇りで微風のコンディションの中、全12クラス毎に標高2720mの長野と岐阜の県境をめざして全長20。5kmを駆け上がった。
加藤は前年王者のプレッシャーも、実力でV2達成
その年のアマチュアヒルクライマーの王者を決めるに相応しいステータスあるチャンピオンクラスは、前年念願の初優勝を果たした加藤大貴(COW GUMMA)が並いる強豪を寄せ付けず連覇。ここ20年で2人しか成し得ていなかった乗鞍連覇の偉業を成し遂げた。 ディフェンディングチャンピオンとして迎える今大会は、「やはりプレッシャーがあったのか直前1週間はなかなか寝られず、昨晩も布団に入ってもほとんど眠れずに朝を迎えました。そんな中でも、お盆休みで乗り込んで調子は上がってきていたので、それを信じて挑みました。今シーズンは春先からコンディションの波を上手に合わせられたかと思います。連覇できて来年も…とは思いますが、1年1年ですね」。
女子クラスでは三島がMt,富士と乗鞍の同年制覇!
女子クラスは、三島雅世(Cycling Gym)が、今年のMt。富士ヒルクライムに続き2大市民ヒルクライムレースを初制覇。真夏の7月には月間2000kmを走り込み、8月からは短時間高強度練習に切り替えて標準を合わせてきた。「今年は女子クラスの先頭から走り出し、最初から最後まで単独で頑張りました。(ゴール地点の畳平で)乗鞍を勝てたという実感がまだないというか…。ここまで練習に付き合ってもらった仲間たちには感謝です。来年は、1時間5分35秒のコースレコード(佐野歩が昨年樹立)更新を目標にまた1年頑張りたいと思います」。 近年は全体のレベルが高まる中、今年も上位15名が57分台という好記録を叩き出した。中学生ジュニアクラスでも1時間を切る選手が出るなど、若い世代のレベル向上は目を見張るものがある。一方で、長年乗鞍に挑み続けるベテランや、かつて頂点を極めた選手がカムバックを果たしたりと、この大会は幅広い年齢の参加者の目標になっている。来年は節目の40回記念大会となり、また1年後、真夏の最後のヒルクライマーたちの情熱が乗鞍岳を駆け抜けることだろう。