かるた通じ彫刻文化に興味、船木小で学芸員の出張授業【宇部】
船木小(德田修二校長)で5日、宇部市文化振興課の学芸員による彫刻授業が行われた。4年生24人が「彫刻かるた」を通じて、第30回の節目を迎えたUBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)の歴史とともに育まれた市の財産に理解を深めた。 同かるたは2020年度、当時の上宇部中3年生142人が市の依頼を受けて制作。取り札には市内にある彫刻の写真が掲載されており、自由にイメージを膨らませて読み札37枚の文章を考えた。普段は同課UBEビエンナーレ推進係が保管し、貸し出しも行っている。 講師で同課学芸員の佐藤麻由さんからルールについて説明を受けた後、6グループに分かれて実践。佐藤さんが札を読み上げると、子どもたちは取り札を見つけて素早く手を伸ばしていた。 取り札には文章の頭文字が記されているが、そこには着目せず、読み上げられた文章から彫刻の形などを連想。第28回展で大賞に輝いた三宅之功(しこう)さん(兵庫県三田市)の作品「はじまりのはじまり」を当てた男子児童は「常盤公園のどの辺りにあるの」と質問するなど、興味津々の様子だった。 田中心愛(ここあ)さんは「彫刻の丘(野外彫刻展示場)の『蟻の城』が大好き。赤々としてエネルギーを感じる。異学年の友達ともかるたで遊んで、彫刻の魅力を広めたい」と張り切っていた。