「夜間の楽しみがない」 愛知を訪れた外国人旅客の不満、対策検討へ
愛知県が2023年10~11月に中部国際空港から出国する外国人旅行客を対象にアンケートを実施したところ、不満な点として「夜間に楽しめる場所が少ない」が7・4%に上り、「コミュニケーションが取りづらい」に次いで2番目に多かった。19年の前回調査の5・1%(7位)から増えており、県担当者は「夜間は最もお金を落としてもらえるので、重要課題としてとらえ、夕方以降の伝統芸能鑑賞や日本食を楽しめる場など方策を検討したい」と話している。 【写真】タクシーを待つ外国人観光客 1038人にアンケートし、国籍・地域別でトップ3は韓国31・9%、中国16・0%、香港11・8%だった。 県内で訪れた観光地(複数回答)は、名古屋城がトップの51・4%。ジブリパークは6・3%で7位だった。 「不満な点」として多かったのはほかに、「フリーWi―Fi(ワイファイ)スポットが少ない」(7・3%)、「フリーWi―Fiの通信環境が悪い」(5・3%)、「通訳ガイドが充実していない」(4・4%)だった。 逆に、満足した点として「交通アクセスの便が良い」(56・3%)、「観光施設などの案内表示が分かりやすい」(42・8%)、「『食』の面で魅力がある」(41・4%)などが挙がった。 愛知県内で3日以上滞在した割合は69・3%で、前回調査と比べ9ポイント以上増加し、滞在日数が延びていることが分かった。 愛知以外の訪問先のトップは岐阜県で、北陸や長野県も上位となった。前回調査では京都や東京が多く、愛知、岐阜、富山、石川を縦断する観光ルート「昇竜ルート」が訪日客に受け入れられ始めている傾向も判明した。ただ、東京から北陸、関西への「レインボールート」を巡る訪日客が増えているとされており、「愛知飛ばし」をどう解決するかも課題になりそうだ。【荒川基従】 ◇外国人旅行客の愛知県での訪問先(複数回答) 名古屋城 51.4% 名古屋駅周辺 50.3% 栄、大須周辺 37.9% 温泉 17.6% 熱田神宮 11.8% 犬山城 6.8% ジブリパーク 6.3% 名古屋市科学館 6.1% トヨタ博物館 6.1% トヨタ産業技術記念館 5.6%