第5話はほぼオリジナル展開…窪田正孝”藤竹”がこれまでにないほど怒ったワケ。 NHKドラマ『宙わたる教室』考察レビュー
今後は佳純と姉・円佳との確執も鍵になる?
やる気を取り戻した部員たちのなかでも一際気合が入っていたのは佳純だ。様々な資料を当たった結果、岳人が発表会の会場で放った「火星をつくる」という言葉をヒントに、火星特有のクレーターを再現することを研究テーマにしてみてはどうかと提案する。 火星の環境を再現できるのか、と一瞬戸惑っていたアンジェラたちだったが、試行錯誤すればいい、とすぐに気持ちを切り替えていく。 根本的に偏見をなくすには、きっと時間がかかる。でも、せめて、誰にだって平等な機会が与えられる世の中であってほしいと切に願う。藤竹と因縁のあるらしい石神(高島礼子)の「優秀なところに予算を」という言葉を聞いて、改めてそう強く感じた。 全七章の原作のうち、第四章までを1話ごとに展開していた「宙わたる教室」。ドラマは全10話ということで、どこにどんな要素が足されていくのかと思っていたが、今回の第5話はほぼオリジナルな内容に。 佳純の姉との確執などが今後よりフィーチャーされることを予感させる。本当は高校にも通いたかったのにそれが叶わなかった佳純を繊細に演じてきた伊東蒼が、葛藤しながら進んでいく様子をどのように表現するのか楽しみだ。 【著者プロフィール:あまのさき】 アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
あまのさき