「俺たちの世代でプロレスをもう一度大爆発させるんだ。まずは俺が先頭に立って舵を取る」

1.4東京ドームで雌雄を決する海野翔太とザック・セイバーJr.

新日本プロレスは12月23日（月）、東京・後楽園ホールにて『Road to TOKYO DOME』第5戦を開催し、年内最後の興行で激戦が繰り広げられた。 【動画】新日本プロレス2024年下半期ハイライト＜9.7山梨～12.15ロングビーチ＞ 『Road to TOKYO DOME』 日時：2024年12月23日 (月) 17:30開場18:30開始 会場：東京・後楽園ホール 観衆：1,509人（札止め） メインイベントでは、1.4東京ドームでIWGP世界ヘビー級王座を巡って対戦する海野翔太とザック・セイバーJr.が、それぞれ石井智宏、大岩陵平とのタッグで前哨戦に臨んだ。 この一戦は、両者にとって来年の東京ドーム大会を前にした最後の直接対決となり、試合前から会場は緊張感に包まれていた。ザックは王者として堂々とベルトを携えて入場し、挑戦者の海野にその輝きを見せつけた。一方、海野はファンが作った手作りのベルトを高々と掲げ、強い意気込みを見せた。 試合は海野とザックの先発でスタート。両者は互いに技術を駆使して腕を取り合い、互角の攻防を展開した。ザックの多彩な関節技と海野のスピードを生かした動きが目立ち、会場の観客は息をのむ展開が続いた。その後、タッグパートナーが加わり試合はさらに白熱。石井は力強い打撃で大岩を圧倒する場面を見せ、大岩も若さと勢いで応戦した。 終盤、海野はザックの複合関節技を耐え抜き、一瞬の隙を突いてブレイズブレイドを放ったが、ザックはこれを切り返し、冷静にオーバーヘッドキックで反撃。終盤になると大岩が海野を捕らえ、ドクターボムでフィニッシュを狙ったが、海野はギリギリでカウント2に返す粘りを見せた。しかし最後は、海野が渾身のデスライダーで大岩を仕留め、勝利を収めた。 ＜試合結果＞ ▼メインイベント（第7試合） 30分1本勝負 スペシャルタッグマッチ 石井 智宏 海野 翔太 〇 vs 大岩 陵平 × ザック・セイバーJr. 26分31秒 デスライダー→片エビ固め 試合後、海野はマイクを持ちコロナ禍で新日本プロレスに残ったザックに感謝を述べると「ただ、それだけじゃダメなんだ！今すぐにでも結果を出して、そのIWGP世界ヘビーのベルトを腰に巻きたい！2024年は『G1』覇者として、IWGPチャンピオンとして、MVPとして、新日本を支えてきた。2025年からはオレの番だ！ザックへの感謝も思いも自分の野望も、全てを東京ドームでぶつけて、勝ってやる！」と宣言。 するとザックはマイクで「翔太クン、ガンバッテネ！」と挑戦者を挑発。一方、海野は悔しさをにじませながらも、「東京ドームでザックを倒して、IWGPチャンピオンとして後楽園ホールに帰ってきます！」と力強く宣言した。このコメントに観客から大きな声援が送られ、来年の王座戦への期待が高まった。 新日本プロレスの年内最後の興行は、熱戦とドラマに満ちた内容で締めくくられた。1.4東京ドームで行われる海野とザックの頂上決戦は、プロレスファン必見の一戦となるだろう。 ■試合後バックステージコメント 海野「闘う前からザックに対して、感謝の言葉なんか言いたくなかった。こんだけ前哨戦を闘い抜いて、ボロクソに言われて、悔しくてたまんないのに、『ありがとう』なんて死んでも言いたくなかった。でもな、ザックが新日本プロレスの功労者なのは間違いない。コロナ禍でも、外国人が大量に離脱しても、どんな状況でも新日本プロレスを愛して、真っ直ぐ突き進んでくれたのは、ザックだからこそ、『ありがとう』という言葉が出たんだ。悔しい気持ちも嬉しい気持ちも、喜怒哀楽全てを東京ドームのメインイベントでザックにぶつけて、ベルトを獲ってやる。いつまでもな、悔しい思いをして、負けて、負けて、負けていいわけねぇんだ。2025年は最高の形でスタートするぞ。新日本プロレスをもっと熱く、今よりも高いステージに導くんだ。1年に1回来るか来ないかの会場を大切に、そこを超満員にできるように、『また来てくれよ』って、『年に2回も3回も来てくれよ』って、なんなら『東京にでも行って、新日本プロレスを見てやる』って思ってもらえるように、プロレスを熱く熱く盛り上げたいんだ。その先に東京ドームが超満員になってくれれば、本当に心から嬉しいんだ。プロレスの可能性はゼロじゃない。無限大だと、俺は信じてる。こんなもんで終わるわけない。プロレスって、最高だろ？　2024年、盛り上がっただろ？　でも、こんなんじゃない。俺らだったらもっといける。俺たちの世代でプロレスをもう一度大爆発させるんだ。まずは俺が先頭に立って舵を取る。俺が先頭に立ってベルトを巻いて、新日本プロレスを導く。ザック、絶対お前に負けてたまるか。勝ってやる。意地でも勝ってやる。何がなんでも勝ってやる！」 石井「次は1.4東京ドーム。鷹木！　TAKESHITA！　じっくり見させてもらうぞ」 ザック「もうすぐで東京ドームの（俺の）チャレンジャーを仕留めたな」 大岩「2024年、全力で走り切ったぞ。見てたファンの人たち、俺の姿、どう見えたかわかんねえけど、俺は自分の持ってる力の120％、150％、200％で、この年は走り抜けてきたぞ。東京ドームで一発目、俺の中で、俺のキャリア最大の山場を迎える。 TV王座4WAYマッチ。東京ドームでのタイトルももちろん初めてだし、4WAYも初めてだし、初めてのことがたくさんあるけど、2025年は俺たちTMDKが新日本プロレスのリングをオレンジ一色に変えてやる」 ザック「新日本の未来はただ明るいだけじゃなく、オレンジ色だ。2024年はザック・セイバー Jr.にとって素晴らしい年だった。TMDKにとってはまあまあな年。でもロビーとフジタは『SUPER Jr. TAG LEAGUE』を制覇できた。 そして東京ドームではIWGPジュニアタッグ王座を獲るぞ。（※大岩の肩に手を置き）ビッグ・ローイはTV王座を獲るぞ。あるべき若い世代の元に渡るんだ。（※IWGP世界ヘビー級王座を手に）そしてこの美しいベイビーも1年先まで、この甘美なザック・セイバー Jr.の腰に残るんだ。 （※日本語で）ショータ……（※英語で）敬意をアリガトウ。これを言っても意味がないかもしれないけど、俺もお前を尊敬してる。だからこそ、お前からの挑戦を受けたんだ。そしてお前はいい意味で皆の期待を裏切ってる。 でもまだドームが待ち受けてるぞ。少年よ……最強のザック・セイバー Jr.を見ていると思ったら大きな間違いだ。東京ドームのメインイベントを飾るザック・セイバー Jr.を見るまで待つんだな。 俺はまだ始まったばかり。まだ20年のキャリア。まだ若い小僧だ。（※日本語で）まだ若いよ。まだ若い（※英語で）確実に平均年齢は上げてるけど。2025年はTMDKの年になるぞ」 大岩「（※英語で）はい、もちろんです」 ザック「（※日本語で）100パーオレンジ」 大岩「オレンジ一色！」 ザック「（※日本語で）ショータ……（※英語で）その”アシクビ”は実際”モウスコシゲンキ”に見えたけど、ちゃんと冷やしておけよ」 ＜写真提供：新日本プロレス＞