スマートフォンで「老齢年金の請求手続き」ができるように!最短15分で手続き完了。対象者や注意点は?
対象外の方は紙の「年金請求書」で手続きを
電子申請の対象外となる方は、これまで通り紙の年金請求が必要です。 具体的には、65歳の誕生日の約3カ月前に日本年金機構から「年金請求書」が郵送されるので、住所や氏名、これまでの加入実績などに漏れや間違いがないか確認します。 内容が問題ないことを確認できたら、必要事項を記載して郵送、もしくは窓口に提出します。
年金請求の注意点
注意点として、年金請求ができるのは「65歳の誕生日の前日」となるため、忘れないようにしておきましょう。 対象となる方に請求書が送られてくるのは誕生日の3ヶ月前。例えば6月14日にも年金請求書が送付されますが、この対象となるのは9月21日~10月1日生まれの方です。 届いたらすぐに手続きしたくなるものですが、実際にできるのは誕生日の前日からなので、一旦寝かせることで「うっかり申請漏れ」が起こる可能性もあります。 なお、電子申請の請求期限は「老齢年金の請求が可能となる誕生日前日の10カ月後まで」です。その後は紙の申請が可能ですが、年金の支払いには時効があるので必ず忘れないようにしましょう。
老後に備えて年金制度を理解しよう
2024年6月3日から「老齢年金請求書にかかる電子申請サービス」が開始しました。 そもそも年金をもらうのに手続きが必要ということを知らなかった方も多いでしょう。65歳が近づいている方は、手続きについて予習しておきましょう。 なお、年金は60歳から受給することも可能です。繰上げ受給といって、65歳から1ヶ月繰上げるごとに0.4%ずつ減額される点には注意が必要ですが、早めにもらいたいという方は59歳で手続きすることになります。 受給年齢を変えることの注意点や手続き方法、また年金の時効等については、事前にしっかり把握しておきましょう。 不明な点があればお近くの年金事務所等でも相談できます。 また、自身が受け取れる年金見込額についても事前に確認しておきましょう。老後を迎えてから「思っていたよりも少ない」ということがないよう、早めに確認・足りない分の備えが非常に重要になります。
参考資料
・日本年金機構「これから老齢年金を受給する方へ」 ・日本年金機構「はじめて老齢年金を請求するとき」 ・日本年金機構「【 主な行事・通知書発送の年間予定表 】」 ・日本年金機構「老齢年金請求書のご提出について」 ・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
太田 彩子