米鉱工業生産、10月も低下-ストライキやハリケーンの影響続く
(ブルームバーグ): 10月の米鉱工業生産は低下。前月に続き、ボーイングでのストライキや2つのハリケーンが製造業に影響した。
ボーイングでのストは今月に入り、労働組合が新たな労働協約案を受け入れたことで終結。ただ、53日間にわたってストが続いたことで航空機の生産は滞り、10月の納入実績は14機と約4年ぶりの低水準となった。
航空宇宙機器の生産は5.8%低下。前月は8%低下だった。
ハリケーンとスト
ハリケーン「ミルトン」と「ヘリーン」は10月の鉱工業生産を0.1ポイント押し下げた。同統計発表元の米連邦準備制度理事会(FRB)は、ストによって9月と10月の鉱工業生産は計0.5ポイント押し下げられたと指摘した。
ただ米製造業は航空部門のみならず、高金利環境や設備投資計画の一部停止、国外経済の成長鈍化などで勢いに乗れず、全般に停滞している。
米金融当局による利下げで資本支出が拡大する可能性がある一方、トランプ次期大統領は関税引き上げを示唆しており、企業は引き続き政策面での不透明感に直面している。
製造業の設備稼働率は76.2%と、2021年3月以来の低水準に落ち込んだ。全体の設備稼働率も低下した。
統計の詳細は表をご覧下さい。
原題:US Industrial Production Falls on Strike, Hurricane Disruptions(抜粋)
--取材協力:Mark Niquette.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Vince Golle