上司から「昇格」の話→給与しだいでは大変そうなので断りたいけど…管理職ってどれくらい年収が増えるの?
昨今、日本社会では「管理職」への憧れの意識が低くなっている傾向にあるようです。実際、2020年に人材派遣会社マンパワーグループ株式会社が行った調査によると、約8割の方が「管理職になりたくない」と回答しているとのことです。 管理職になるとマネジメント業務が増えて、やりがいやモチベーションが上がることもあるでしょう。しかし一般社員と比較して、業務内容や責任の重さが変わりますので、給料によっては昇格を考えてしまう方もいるかもしれません。 そこで今回は、管理職の年収がどれくらいであるかを解説します。
40代・50代の平均年収は?
まずは、40代・50代における平均年収を見てみましょう。国税庁長官官房企画課の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、それぞれの年代における平均年収は、表1の通りです。 表1
※国税庁長官官房企画課「令和4年分 民間給与実態統計調査」を基に筆者作成 表1を見てみると、定年退職を迎える前の50代後半における平均年収が最も高くなっています。 年齢によって、年収は徐々に上がっていくことが予想されます。その分、50代後半は40代に比べて、責任の重い仕事を任されることが増えてくるでしょう。なかには役職が上がる方もいるかもしれません。このことから、40代よりも50代のほうが年収は高い結果になったといえます。
部長、課長、係長クラスの平均月収
次は、役職ごとの月収を見てみましょう。 会社によってもさまざまですが、まず一般社員や主任から昇格を目指すのであれば、係長がスタートラインになるでしょう。課長クラスになると、企業における「課」のトップであり、組織全体としては中堅の管理職の位置づけです。 部長クラスになると、部署を取りまとめるためにさらに責任が重くなり、経営者の視点を持つことが求められてきます。 厚生労働省の「令和4年 賃金構造基本統計調査」によると、係長、課長、部長の平均月収は、表2の通りです。 表2