武豊 デビュー38年目で獲るぞ!初の北リーディング 現在2位に6勝差、函館入れても5勝差リード「最後を締めくくりたい」
デビュー38年目の武豊騎手(55)=栗東・フリー=が、自身初となる札幌&北海道リーディングを懸けて札幌開催最終週に臨む。先週終了時点で両リーディングとも2位に5勝以上の差をつけて独走状態ではあるが、さらに勝ち星を積み重ね、秋の世界舞台挑戦へ弾みをつける。 夏はずっと小倉が主戦場だったことから、北のリーディングに縁がなかった武豊。しかし、今年は札幌で16勝を挙げて2位に6勝差をつけ、函館を合わせると同5勝差の28勝と頭一つリード。初の札幌&北海道リーディング獲得へ、最終週を残すのみとなっている。 38年目のレジェンドは「調子がいいという自覚はない。函館、札幌とこれだけ乗ったのも初めてなので。結果としてそうなればうれしいかな。夏の北海道は若手騎手の活躍の場。申し訳ない気持ちが少しあるけど、順調に過ごせたので最後を締めくくりたいという気持ちが確かにあります。あと1週、頑張りたい」と意欲をのぞかせる。 開催ラスト週は土日で11鞍に騎乗。「いい走りをする。能力はありますよ」と3連勝を狙う土曜12Rのトーラスシャインや、「短い方がいい」と距離短縮歓迎の日曜1Rナンヨーエンペラーなどで勝ち鞍上乗せを狙う。 16年ぶりに日本で開催されているアジア競馬会議札幌大会。40カ国の関係者を前に「いろんな国のビッグレースを勝ちたい。凱旋門賞、ブリーダーズC、ケンタッキーダービー、エプソムダービーも勝ちたい」と夢を語ったが、今秋はそのチャンスがめじろ押し。27日のブリーダーズGC(門別)で無傷7連勝を飾ったオーサムリザルトが、BCディスタフ参戦を表明。「強かった。負けていないのがいい。胸を張って行ける」と手応えをにじませる。また、松島オーナーが共同所有する愛国馬アルリファーでの凱旋門賞挑戦にも「ワクワクします。凱旋門賞も11回目かな?そろそろ勝たせてほしいね」と笑った。 トップを走り続ける55歳。その原動力は何なのか-。「秘けつは競馬じゃないですか。毎週、毎週、ワクワクすることがある。ありがたい。勝ったりすると、それが次の活力になる。勝利が一番ですよ」。貪欲にVを求め続けるレジェンドが、北のリーディング奪取で世界戦の待つ秋へ弾みをつける。(デイリースポーツ・井上達也)