【カンボジア】ナイトフランク、上半期の不動産市場を報告
英系不動産サービス大手ナイトフランクはこのほど、カンボジアの首都プノンペンの2024年上半期(24年1~6月)不動産市場報告書を発表した。 オフィスでは、センソック地区でオフィスビル「MKタワー」(賃貸可能面積=NLAは6,000平方メートル)が完成した一方で、2棟のオフィスビル(合計NLAは4,598平方メートル)が閉鎖。総NLAは前年同期比4%増の96万3,939平方メートルとなった。 平均稼働率は同微増の59%。賃貸料は全グレードで下落傾向にある。最も高いのは中心部のダウンペンとチャムカーモンの2地区となっている。 オフィススペースの新規供給量は今後も増加し、NLAは30年までに150万7,698平方メートルに達する見通しだ。 サービスアパートについては、2棟が完成したことで、総部屋数は前年同期比2%増の8,388室、平均稼働率は同5ポイント増の55%となった。 グレード別の部屋数は、最高級のインターナショナルが全体の27%、中級のビジネスが56%、エコノミーが17%を占めた。サービスアパートの30%が中心部のボンケンコン地区、21%がチャムカーモン地区、20%がダウンペン地区に集中している。 プノンペン中心部で国際ブランドによるサービスアパートの開発が進んでおり、24年下半期(7~12月)中に供給量が10%増加する見通しとなっている。 コンドミニアムを見ると、上期に7棟(合計戸数は3,118戸)が完成し、総棟数は127棟、総戸数は5万3,158戸となった。グレード別の戸数は、最高級(ハイエンド)が全体の15%、高級(プライム)が5%、中級が57%、エコノミーが23%をそれぞれ占める。 価格は下落傾向にあり、より手頃な価格のコンドミニアムの開発が進もうとしている。