春は新生活でストレスがたまりがち?改善のヒントになる「栄養」と「薬膳」を解説します!
春から、自分や家族の生活が変化して新しい日常がスタートするという人も多いのではないでしょうか。胸躍る気持ちの一方で、生活の変化はストレスにもなるもの。また、温かくなったとはいえ気温の変化も大きく、だんだんと「なんだか疲れがとれない」「気温の変化に体がついていけない」といった状態になることも。 薬膳コーディネーターでもある管理栄養士の宮崎 奈津季さんに、この季節の食生活で気を付けたいことについて教えてもらいました。
ストレス解消に役立つ栄養素がある?
こんにちは。管理栄養士の宮崎 奈津季です。 春は入学式や入社式などのイベント、転勤や転職なども多い時期。新しい生活が楽しみな一方で、環境の変化や寒暖差の激しい季節でもあるため、ストレスを感じやすい時期でもあります。 慣れない環境による疲れから食事がうまくとれなかったり、ストレスで栄養素を普段より消費してしまい、栄養不足になっているかもしれません。新生活を乗り切るために、どのような栄養素を意識して食事をするとよいのでしょうか。 ♦️たんぱく質不足にならないように! たんぱく質は、炭水化物、脂質と並びエネルギーを産み出す重要な栄養素のひとつです。肉や魚、卵、大豆製品に多く含まれており、肌や髪の毛、筋肉やホルモンを作る材料になります。 体の機能を調整する働きがあるため、不足すると体力や免疫力に影響が出てしまう可能性があります。 特に、春はストレスにより自律神経が乱れることで免疫力が落ちやすい季節です。たんぱく質をしっかりとることで免疫力を高められるとよいでしょう。 ♦️ビタミン類もしっかり摂ろう ビタミン類の中でもビタミンCは、ストレスのある環境下で消費されやすい栄養素の一つです。ストレスを軽減するホルモンの生成を促す働きがあるため、意識して摂取しておきたいですね。この時期なら、いちごや柑橘類、パプリカ、ブロッコリー、キャベツなどがおすすめの食材です。 また、自律神経を整える働きのある栄養素として、ビタミンAやビタミンB群があります。ビタミンAは緑黄色野菜やレバー、うなぎなどに、ビタミンB群はかつおやレバー、卵、バナナなどに含まれています。 ♦️不足しがちなミネラル類 ミネラル類の中でもカルシウムは脳神経の興奮を抑える働きがある栄養素です。牛乳やヨーグルトといった乳製品に多く含まれているイメージが強いかもしれませんが、小松菜などの青菜や小魚、大豆製品にも多く含まれています。 また、カルシウムの吸収を高める働きのあるビタミンD(魚類に多く含まれます)も一緒に摂取できるとより良いでしょう。