富山県高岡市の木村さん、12府県の郵便局4800超巡る 取扱店番号順通帳に並ぶ、「これからも楽しみたい」
富山県高岡市福岡町下蓑で理容院「ヘアーサロンキムラ」を営む木村益之さん(71)は県内外の郵便局を取扱店番号1から順に訪ね、1000円ずつ入金している。これまで足を運んだ郵便局数は延べ4800局を超えている。現在は12府県目の兵庫県の局を順に巡っており「達成感が魅力。元気なうちは続けていきたい」と意欲を見せる。 取扱店番号は通帳の「取扱店」の欄に印字される5桁の番号で、上2桁は各都道府県を意味する。 木村さんは以前から旅先で郵便局を訪れ、局名が書かれた特徴的なゴム印を集めていた。「取扱店番号を順にそろえたい」と思うようになり、2000年11月27日に県内の取扱店番号の下桁が1の富山中央郵便局を皮切りに、富山と石川両県の郵便局を巡り始めた。県内は03年3月末に巡り終えると、北信越や東海、近畿にも足を延ばすようになった。 理容院が休みの月曜日にマイカーで各地へ出向く。19年12月から始まった11府県目の大阪府は、今年8月までの間に廃局を除いた1083局を達成した。一般道で片道7時間かけて大阪へ行き、1日に2、3カ所から8、9カ所を回った。局同士が近くても番号順のため次の目的地が100キロほど離れることもあったという。「大阪は道が狭く、駐車場を探すのも大変だったが達成感が半端なかった」と振り返る。
通帳の番号順の印字だけでなく、走行距離と時間の記録も欠かさない。4県目の新潟からは各府県最後の郵便局では、お手製の看板を手に写真を撮ることも恒例となっている。 毎週のように長時間運転するため、日頃から仕事前に自宅近くの堤防沿いをウオーキングするなど、集中力の向上や体力づくりにも力を入れている。「趣味のおかげで運動も習慣になっている。番号オタクをこれからも楽しみたい」と語った。