スーパーカー世代には今でも人気!? “サーキットの狼”でも活躍したランチア「ストラトス」って覚えてる? 半世紀前の名車とは
ランチアがWRC制覇のために情熱を注ぎ込んだストラトス
モータースポーツで数多くの功績を残してきたイタリア車ですが、そのなかでもラリー界に大きな影響を与えたメーカーにランチアがあります。 【画像】風吹裕矢の相棒!? 人気のスーパーカー「ランチア・ストラトス」を写真で見る(26枚) 現在のランチアは「イプシロン」のみがイタリア本国で正規販売されているだけですが、1960年代から1970年代まではラリー界で華々しく活躍していました。
1950年代にはF1にも参戦経験がありましたが、思うほど戦績が残せず、1960年代に主戦場をラリーに移すと目まぐるしいほどの活躍を見せます。 1966年に投入した「フルビア・クーペHF」の活躍は、フラワーラリーやモンテカルロラリーで勝利するなどラリーシーンにおけるランチアの基盤を築き上げました。 そのフルビア・クーペHFで得たノウハウを注ぎ込んだのが、1970年にトリノ・モーターショーで導入された「ストラトス」になります。 ストラトスのボディデザインはランボルギーニ・カウンタックを手がけたマルチェロ・ガンディーニ氏が担当することで、デザインはラリーカーとは思えないほどの流麗なボディとなりました。 フレームはモノコックとリアサブフレームを組み合わせたもので、パワーユニットはミッドシップに配置するなどレーシングカーと呼ぶに相応しい構成です。 パワートレインもフェラーリ「ディーノ246」と同じ2.4リッターV6自然吸気エンジンを配置し、最高出力は190psを誇ります。 また、クーペのような美しさを兼ね備えながらもラリーカーとしての資質も十分で、全幅は1750mmもありながらホイールベースは軽自動車よりもはるかに短い2180mmと現在のクルマでは考えられないようなスペックです。 しかし、この異様ともいえるスペックが功を奏し、前後オーバーハングが短くショートホイールベースによる回頭性の高さは、ラリー界で大活躍し1974年から3年連続でタイトルを獲得するほどです。 ただし、ショートホイールベース、ミッドシップハイパワーエンジンはとにかくクイックで、アマチュアドライバーでは手に余るクルマだったようです。 このようなランチアの顔ともいえるストラトスが、オークション最大手の「サザビーズ」に出品されて話題になりました。