ギヨン“イ・ギュハン”、警察や検察の捜査をあざ笑うかのような逃亡劇を繰り広げる…<ずっとあなたを待っていました>
オンライン動画配信サービス「Hulu」にて、全話独占配信中のHuluプレミア「ずっとあなたを待っていました」。第7話では、事件に関与したギヨン(イ・ギュハン)が逃亡劇を繰り広げる様子が描かれた。本記事では、考察を踏まえながら第7話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】変装しながら逃亡劇を繰り広げるイ・ギュハン“ギヨン” ■「ずっとあなたを待っていました」とは 本作は、韓国で注目の若手俳優とベテラン俳優が一堂に会することで話題を呼んだミステリーサスペンスドラマ。ある日、50年間大きな事件が起きていない平和な町で殺人事件が発生し、血気盛んな地元の刑事オ・ジンソンは、検事たちと共に捜査を開始する。そんな中、彼の家族が事件に巻き込まれてしまう。そして事件の真相を追い求めるごとに、自分の家族の隠された秘密や欲望が明らかになっていき、オ・ジンソンは衝撃の真実へとたどり着く――。 キャストには、「哲仁王后 ~俺がクイーン!?~」などのテレビドラマを始めバラエティ番組でも活躍が目覚ましい俳優ナ・イヌが主演の刑事オ・ジンソン役に抜擢。また、「アゲイン・マイ・ライフ ~巨悪に挑む検事~」といった話題作に出演し、注目の若手の1人とされるキム・ジウンが検事コ・ヨンジュ役を、「ダリとカムジャタン~真逆なフタリ~」のクォン・ユルがヨンジュの同僚検事のチャ・ヨンウン役を、ボーイズグループ・NU'ESTのレンがジンソンの弟・ジヌ役を務めている。 その他にも、ドラマ「愛の不時着」や映画「パラサイト 半地下の家族」などのヒット作に出演するチャン・へジンが主人公の母親ホン・ヨンヒ役を、時代劇「鉄の王 キム・スロ」やドラマ「優雅な一族」など数多くの作品に出演するぺ・ジョンオクがヨンウンの母親ユ・ジョンスク役を演じる。 ■一連の事件へのギヨンの関与が判明する 前話にて、ギヨン(イ・ギュハン)の自宅に事件の鍵が隠されていると踏んだジンソン(ナ・イヌ)らは、彼の不在を狙って自宅へと潜入。すると部屋の構成やインテリアなどがヨンウン(クォン・ユル)の部屋と瓜二つであることを知り「これは病気だ」と衝撃を受ける。 さらに部屋の奥からは、殺害に使われたとされる凶器、薬などの証拠の数々が出てくる。ジンソンは慌ててヒジュに電話するが、すでにヒジュはギヨンにスタンガンで脅され誘拐されていた。 その後ギヨンには1億ウォンの懸賞金が掛けられ、指名手配犯として実名報道されると大々的に捜査が始まる。ギヨンの件を知ったジョンスク(ぺ・ジョンオク)も、「警察より先にギヨンを見つけて」とウノに伝える。その頃逃走中のギヨンはカツラなどで変装をし、自転車で清平駅へ向かい、中国人のふりをして警察の検問を突破するのだった。 またギヨンのパソコンを解析したところ、彼こそが“レモンツリー”だったことが判明。さらにミンギュ(チョン・サンフン)が妻を殺害する場面や、ジヌ(レン)が襲われる場面の映像も出てきたことから、ギヨンがこの2つの事件を撮影した本人であり、“犯人を知っているか顔を見た”という可能性が出てきた。 だがミンギュには妻の殺害以外は完璧なアリバイがあったため、ジンソンは「犯人は1人じゃない」と複数犯の可能性を示唆。ヨンウンはミンギュが妻の殺害を隠ぺいするためにソンヨンを買収し、ギヨンは一連の犯行を計画した“ブレーン”だと推察する。 しかしなぜジンソンたちに動画を送り付けたのか、またジヌと一連の事件の関連性など、まだ不明点が多いため、一刻も早い逮捕が求められるのだった――。 ■ギヨンとミンギュ、それを追う警察たちの激しい攻防戦 一方、ミンギュはニュースでギヨンの指名手配を知ると、自分の犯行がバレると考えパニック状態に。慌てて父親に電話をかけ「誰かに飛行機を借りてくれ」と逃走計画を立てるが、その様子は盗聴器によりしっかりと検察に聞かれていた。 その後ミンギュの元を訪れたジンソンは逮捕状を突きつけ、“このまま逮捕されるか、ギヨン逮捕に協力するか”を選択させると、ミンギュはしぶしぶジンソンに従うことに。しばらくして、ケーキの箱を持ったギヨンらしき男が病室を訪れる。監視していた警察たちは血眼になりやっとのことで確保。しかしその男は、ギヨンとはまったくの別人だった――。 実は30分前、騒動に紛れ医師に扮したギヨンがミンギュの病室を訪れていた。ギヨンはミンギュに妻殺害の動画を見せ「公開されたくなきゃプレゼントを持ってこい」と脅迫していたのだ。その後ミンギュは退院し、彼の自宅に出入りする人物は警察によりすべて監視されることに。するとミンギュ父の秘書が退勤した車にミンギュが紛れ込んでおり、またしても逃げられてしまう。 一方、帰宅したヨンジュ(キム・ジウン)は母親からの荷物を受け取るために外に出ると、そこにはなんとミンギュが待ち伏せており、ミンギュはヨンジュを脅し拉致する。ヨンジュと連絡が取れなくなったジンソンは、以前ヨンジュが、被害者がチンジンメディカルセンターの患者であることや、検察非難の記事を書いたことなどから、“ギヨンがヨンウンにゲームを仕掛けているのでは?”と話していたことを思い出す。 そしてジンソンは咄嗟にヨンジュが危ないと察し、猛スピードでミンギュを探しに向かった――。 ■ギヨンの真の目的は“ヨンウン”なのか…? またしてもミンギュ、そしてギヨンにも逃げられてしまったジンソンたち。ここまで、検察や警察側が2人に振り回され、圧倒的に不利な状況が続いている。 これまでのギヨンの行動を振り返ると、ギヨンの行動のシグナルはすべてヨンウンに向いているが、単なる嫉妬にしては度が過ぎている部分も多く、他に理由があるのではないだろうか。 第7話ではギヨンの幼少期の回想シーンが描かれた。それはヨンウンと1人の少年がチェスをしているところに、ジョンスク(ぺ・ジョンオク)がギヨンを連れてきたシーンだ。ジョンスクはヨンウンに“新しいお友達”とギヨンを紹介し、2人は笑顔で握手を交わしていた。この場面を回想したギヨンは「過度な親切には必ず理由がある」とそっと呟く…。 もしかしたら、ギヨンの狙いはヨンウン含めてチンジンメディカルセンターそのものを陥れることなのかもしれない。通常は過去に恩があるジョンスクに対して少しでも感謝の気持ちを持つものだが、「過度な親切には必ず理由がある」という発言から、“ジョンスクは最初から何かしらの目的でギヨンを利用するために支援をした”との可能性も考えられる。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部