ツシマヤマネコ野生戻る 環境省施設で訓練後初めて
国の天然記念物ツシマヤマネコの絶滅を防ぐため、環境省が22日、交通事故後に保護し、野生復帰訓練をした雄の「ひかり」を長崎県対馬市の山間部で放獣した。環境悪化で野生からいなくなると懸念されたツシマヤマネコの保護や増殖に向け、2012~14年度に国が整備した「ツシマヤマネコ野生順化ステーション」(同市)で訓練した個体を放獣したのは初めて。 放獣されたひかりは、推定1歳で体重約3キロ。22日はペット用のケージに入れられ、木々が生い茂る森に到着。おそるおそるケージから顔を出して周囲を見回した後、勢いよく走って崖を登っていった。 同省は首輪に発信器を付け、約1年間追跡調査する。