PFAS漏出の疑い、米軍横田基地へ異例の立ち入り調査 国や都など
米軍横田基地(東京都福生市など)から、有機フッ素化合物(総称PFAS)を含む水が敷地外に漏出した疑いがある問題で、国や東京都、周辺市町が20日朝、同基地への立ち入り調査を始めた。漏出があったとされる消火訓練エリアを調べ、米側から説明を受けるという。 防衛省によると、人体への影響も懸念されるPFAS漏出をめぐって横田基地へ立ち入りするのは異例。今回立ち入ったのは防衛省のほか、外務省、環境省、東京都、基地の周辺6市町(福生市、立川市、昭島市、武蔵村山市、羽村市、瑞穂町)。 防衛省が米側から今年10月、「8月30日の豪雨で、横田基地の消火訓練エリアからPFASを含む約4万8千リットルの水がアスファルトにあふれ、雨水排水溝を通って敷地外に出た可能性が高い」と連絡を受けていた。 都と周辺市町は「発生から(報告まで)1カ月以上が経過しており、速やかに情報提供がされなかったことは極めて遺憾だ」として、国に対し、地下水への影響などを国の責任で調査するよう要請していた。 中谷元防衛相は20日の閣議後会見で「地元の不安や懸念を念頭に、立ち入りを実施した。環境対策が実効的なものになるように米側と連携して取り組む」と述べた。(矢島大輔、田嶋慶彦)
朝日新聞社