お盆のごちそう「えご」の今 長野の一部地域の“伝統の味” 原料は日本海でとれる海藻 消費量・収穫量は減少傾向
しかし、高齢化などによりエゴノリを採る漁師が年々減少。 その上、海水温の上昇が原因でエゴノリが育たず、2023年、2022年の収穫量は全国で10トンから15トンほどと40年前の10分の1程度に減りました。 また、石川県能登地方では、1月の能登半島地震の影響で、海藻が育つ海域に泥が堆積してしまい、今シーズンはほとんど水揚げがなかったということです。
取り巻く環境は厳しくなっていますがー。 「えご草」を購入した客: 「好きだから、やっぱり暑いときは冷やして作ってね」
帰省していたひ孫たちにも手伝ってもらいながら、まず「えご草」に付着した他の海藻などを丁寧に取り除きます。 島田満智子さん(90): 「これがひと手間だからね、みんなめんどくさがって」
■鍋で煮ると溶けていく
「目分量で、固いの好きな人は少な目で、私はいつもヒタヒタ」 続いて水を入れて鍋で煮ます。 満智子さん 「よく煮るのが好きな人に、ざっと煮るのが好きな人に好みで。ざっと煮ると少し筋が残る感じで少しザラっとした感じするけど」 約5分後ー 満智子さん: 「この辺もう溶けてきた」 ひ孫「うん、溶けてきた!」
さらに数分煮るとー 満智子さん: 「ほら、もう形もない。もうこれで、そこへあけてね、簡単ですよね」
■トレーに入れて冷蔵庫へ
金属のトレーで粗熱をとり、冷蔵庫で一晩冷やします。 島田満智子さん(90): 「おごちそうだったんだよね、海から長野県のここらへんは遠いから。お客さんを呼んだ時には、なくてはならないみたいな。でも今の若い人たちは、全然そんなことない。今は食べるものがいっぱいあるから、他に」