<なにわ点描>夕陽と列車と通天閣と。天王寺・阿倍野両区境界からの眺め/大阪
高さ300メートルで日本一の超高層ビル「あべのハルカス」の目の前にある、大阪市天王寺・阿倍野両区にかかる「阿倍野歩道橋」。昨年4月に「大阪の南の玄関口に相応しいランドマーク的な位置づけ」として架け替えが行われ、現在では阿倍野区の「a」をイメージしたデザインの歩道橋に生まれ変わった。
そんな歩道橋で夕方に西の方角を眺めると、おなじみの「通天閣」が目に入る。そして、晴れた日は、青から夕焼けの色へと変わる広い空のキャンパスに、まぶしい夕陽が輝いている。 と、そこへ和歌山方面から大阪駅方面へ向かうJRの特急列車が、ガタンガタンと勢いよく走ってきた。その瞬間にシャッターを切ると、まるで列車が夕陽に向かって一直線に走っているように見える。 後に写真を確認すると、下の線路のいちばん左が使われていないようだ。なるほど、かつて天下茶屋と天王寺を結んでいた南海天王寺支線跡だ。この写真を見て思ったのはズバリそのまま、夕陽と列車と通天閣と。 (いつもよく眺めるなにげない風景も、写真にするといつもと違った風景に思える。なにわ点描では、そんな大阪の風景を紹介していきます)