水不足の解決にブロックチェーンを活用【Atlantis CEOインタビュー】
プロジェクトの仕組み
──面白い。システムはどのようなものだったのか? まず、地元の人たちにボランティアとして参加してもらい、プロジェクトのことを広めてもらった。次に水を集める人として登録してもらった。こうして水を集める人たちが生まれ、雨が降ったら雨水を集め、交換する機会を提供した。 ──ブロックチェーンはどのように活用されているのか? 我々はモバイルアプリでプロダクトを作った。アプリ上で、誰もがプロフィールを作成し、サインアップし、まずは自分のスキルを伝えることができる。そして、そのスキルに基づいて我々はタスクを与え始めた。これらのタスクは、ピアツーピアの水ネットワークを構築するためのものだった。 調査に参加したり、水のサンプル検査に参加したり、ワークショップを通じて認知を広める人として登録したり、水を集める人になることもできる。 タスクはすべてゲーム化されており、私たちは「バウンティ(報奨金)」と呼んでいた。人々は登録し、必要なステップをこなし、そしてインセンティブを得る。これにはまず、改ざんできない分散型台帳が必要で、ブロックチェーンがそれに役立つことは分かっていた。 ──素晴らしい。これまでの成果を数値化できるか? これまでに2万1000キロリットル以上の水を交換した。ネットワークには3000人以上が参加し、50の村を網羅している。3000人のうち、大半は水を利用するためにネットワークに参加している消費者だ。しかしネットワークには、150人近くの水を集める人もいる。そして、調査員やバリデーターもいる。 ──ここでいうバリデーターとは? 例えば、あなたがネットワークに接続して、「私は水を集めることができる」と言ったとしよう。そうすると我々は、その地域の誰かがバリデーターとなって、あなたのところに行き、「この人は水を集めるためのインフラを持っている」ことを検証してくれるよう、報奨金を出す。要するに、我々は地元でグリーンジョブを大量に創出している。そして、これらの様々な仕事は報奨金システムを使ってゲーム化されている。