平城京跡で“木簡”約1000点出土 一部は聖武天皇の大嘗祭に関するものか 「大嘗」と明記は初発見
奈良市の平城京跡で、墨で書かれた木片=「木簡」が、新たに約1000点発掘されました。一部は、当時の聖武天皇の大嘗祭に向けた物資に取り付けられていた荷札とみられます。 平城京跡で発掘調査を続ける奈良文化財研究所は、去年10月から調査を進めている平城宮の南側の区画で、1000点以上の木簡が見つかったと発表しました。 木簡の中には「大嘗分」と記載されているものがあり、「大嘗祭」に向けた物資に取り付けられていた荷札と考えられます。 「大嘗祭」は、天皇が即位した後、五穀豊穣や国民の安寧を祈る「新嘗祭」を、初めて行う重要な儀式です。 (奈良文研都城発掘調査部 馬場基・史料研究室長) 「大嘗祭の奈良時代の姿、あるいは運営されている姿に迫っていくというきっかけに、材料になる可能性がある」 奈文研によりますと、「大嘗」と明確に記された木簡が見つかったのは初めてで、当時即位していた聖武天皇の大嘗祭に関わるものとみて間違いないといいます。 最終的には1500点以上あるとみられている木簡の洗浄を進め、奈良時代の大嘗祭の姿を解明したいとしています。
ABCテレビ