東武伊勢崎線「埼玉の北端」花崎から羽生周辺に何があるのか 群馬県境近い「こいのぼり」「ゆるキャラ」の町
東武伊勢崎線の東武動物公園駅までの区間の愛称である東武スカイツリーライン。その電車に乗って直接行くことのできる北限は、だいたいの場合で久喜駅か南栗橋駅である。地下鉄から直通する電車も同じこと。つまり久喜駅や南栗橋駅は、”都心直通電車の北限”のような位置づけなのだ。 【写真22枚を見る】降りたことある?東武伊勢崎線の「埼玉県の北限」、花崎から羽生までの各駅に何があるのか。 その北限を越えて先にゆくと、どんな風景が広がっているのだろうか。久喜駅ではスカイツリーライン方面から来た電車と同じホームで乗り換えることのできる館林行きの電車に乗ってみた。
■日中は特急が停まらない区間 終点の館林駅は、いうまでもなく群馬県の都市。もう1ついうと、日中の特急「りょうもう」に乗ると、久喜―館林間はほとんどがノンストップ。この間にどんな駅とどんな町があるのか、あまり意識することがなかった。 そんな反省を込めつつ、久喜駅、そして久喜駅長が管理する鷲宮駅を過ぎると、花崎駅に着く。ごくありふれた相対式ホームを持つ橋上駅。南北には立派なロータリーと住宅地。ただ、これといって大きな特徴があるようにも思えない……。
【画像】東武伊勢崎線の「埼玉県の北限」、花崎から羽生までの各駅に何があるのか(20枚以上) 「花崎駅は、学生さんの駅なんです」 こう出迎えてくれたのは、東武動物公園駅管区羽生駅長の相良紀章さん。久喜以北館林以南のうち、花崎―茂林寺前間の6駅を預かる駅長さんだ。 「花崎駅の近くには、花咲徳栄高校や平成国際大学があって、通学時間帯には大変にぎわいます。普段は1人勤務の駅なんですが、まだ通学慣れしていない学生さんの多い4月には、羽生駅から助役が応援に駆けつけて対応しています。だいたい2週間くらいたつと、みなさん慣れてきてくれるのですが」(相良駅長)
平日の真っ昼間に訪れたからか、花崎駅には学生の姿はなかった。ただ、駅の周りには自転車預かり所や駐輪場がいくつも設けられている。このあたりは、いかにも学生の町ならではといっていい。ちなみに、花咲徳栄高校は2017年の夏の甲子園で優勝したこともある埼玉県内屈指の野球強豪校。1500人を超える生徒を抱えている。 ■「こいのぼりの町」の玄関口 花崎駅を後にすると、ほとんど一直線に北西に向かう。方向を少し北へと転換するあたりに置かれている駅が、加須駅だ。人口約11万人の加須市の玄関口である。だから、駅の設えも花崎駅などと比べるといくらかデカい。立派な橋上駅舎のコンコースに出ると、そこにあしらわれているのはこいのぼり。加須の町は、こいのぼりで有名なのだとか。