〈那須・焼けた2遺体〉「正直敵は多かった」「暗い道を通らないようにしていた」親族が語った被害者社長の生前トラブル「目をつけられたときもある」「あの街では有名だった」
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栃木県那須町の山林の河川敷で2人の遺体が燃やされていた死体遺棄事件で、身元が確認された、本籍東京都台東区、宝島龍太郎さん(55)が、自身が経営する飲食チェーンの営業手法などを巡り、周囲の店とのあいだにトラブルが起きていたことがわかった。県警捜査1課那須塩原署捜査本部は4月17日、20代の男から任意で事情聴取を始めており、これらのトラブルとの関連性を調べるとともに、もう1人の身元確認や死因の特定を急いでいる。 〈画像〉20店舗の飲食店を経営していた宝島さん「上野の九龍城」と呼ばれるビルに会社をかまえ、セキュリティ万全のタワマンに住んでいた
「客の取り合いで他店と揉めていたようだ」
亡くなった宝島さんは東京・上野を中心に焼肉店など十数店の飲食チェーンを展開する「サンエイ商事」社長。事件を受け、17日は24時間営業の焼肉店など全店舗を臨時休業にした。 上野御徒町の焼肉店近くで飲食店を経営する男性がこう証言する。 「この付近の4店舗くらいの店をまとめていた女性がオーナーの奥さんじゃないかという噂でした。50代くらいだと思いますが、スラッとした美人で、去年はいつもこの通りに立っていました。オーナーご本人は存じ上げませんが、店が客の取り合いで他店と揉めていたようですし、揉めごとがエスカレートして他店の人が店員に殴られていたのを見たこともありました」 近隣の別の商店主もこう眉をひそめる。 「知ってるよ。いつも自転車乗ってるのがオーナーでしょ。トラブルはあったよ。客の取り合いで殴られたって人も知ってる。殴られたあとにその人はやめた。絶対にここから聞いたって言わないでよ。殴られたのはオーナーの店のすぐ近所の飲食店の人」 いっぽう、近くの飲食店従業員は、オーナー夫婦に好印象を持っていた。 「私は、旦那さんも奥さんも会えば『お疲れさまです』と挨拶しました。お二人ともお辞儀を返されるだけでしたが、いつもニコニコしてましたよ。だいたい夜8時過ぎに、旦那さんと奥さんはそれぞれ自転車で来てました。旦那さんはさっきテレビのニュースで顔写真が出てましたけど、あの通りで、奥さんは細身のキレイげにされてる方です。自転車に乗ってたくさんある店舗の見回りをしていたり、ここの通りに立っていたりするのですが、私は怖いとかそんなイメージはありませんね。ただ、旦那さんも奥さんは商売には真剣だったんだろうなとは思います。最後に見かけたのは2週間前ですが、2人とも頻繁に店の様子を見に来ていましたから」 宝島さん夫婦が自転車や徒歩で周辺の店舗を足繁く回っている様子は、近隣の商店主たちによく知られていた。社長は「やり手」と評判で、夫婦はいつも一緒に仲良くしていたという。宝島社長が展開する飲食チェーンの呼び込みをしていた男性スタッフはこう語った。 「社長? 知ってるけど話したことはない。いつも9時30分から12時近くまでこのあたりにいてお店の売上なんかをチェックしていた。最後に姿を見たのは、たしか2~3日前の午後だったと思う」
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