LVMHがF1と10年間のパートナーシップを締結 スポーツシーンとの結び付きを強固に
F1が若年層を中心に人気を拡大
近年、F1はネットフリックス(NETFLIX)のドキュメンタリーシリーズ「フォーミュラ1:栄光のグランプリ(Formula 1: Drive to Survive)」のヒットなどを受け、若い世代を中心に視聴者数が世界的に増加。昨シーズンは、1レースあたりの平均視聴者数は7000万人を超え、累計視聴者数は15億人を突破した。そして、F1の運営を担うフォーミュラワン・グループ(FORMULA ONE GROUP)を傘下に持つリバティ・メディア(LIBERTY MEDIA)のグレッグ・マフェイ(Greg Maffei)社長兼CEOは、今回のパートナーシップがF1のさらなる人気拡大を継続するための鍵になると睨んでいる。
「F1が世界的に成長を続け、より新しく多様な観客を引き付けているなか、LVMHは完璧なパートナーとなるだろう。LVMHとF1は、創造性と革新性の限界を常に押し広げる、2つの世界的ブランドだ。商業的な取り決めを拡大する機会は、ビジネスがそのプラットフォームを成長させ続ける中で、私たちがF1に対して抱いているビジョンを象徴するものである。今後のベルナールとフレデリックとの協力が楽しみだ」。
スポーツとの結び付きを強めるLVMH
なお、「タグ・ホイヤー」は1992年から2003年までF1の公式タイムキーパーを務め、2011年以降はモナコGPやビンテージカーをスポンサードしているほか、シャンパーニュ・メゾン「モエ・エ・シャンドン(MOET & CHANDON)」はF1の初年度である1950年から表彰台での“シャンパン・ファイト”に使用されてきた。さらに今年、「ディオール(DIOR)」は世界的人気を誇るF1ドライバーのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)を、「ルイ・ヴィトン」はNBA選手のビクター・ウェンバンヤマ(Victor Wembanyama)とテニスプレーヤーのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz)をアンバサダーに起用し、他ブランドもコレクションのフロントローに大勢のアスリートを招へいするなど、LVMHはスポーツシーンとの結び付きを、ここ数年でより強固なものとしている。