「これ無料で読めるの?」「神漫画」転生先はホラー映画だった!?スリルすぎて“体感3ページ”の声【作者に聞く】
「ハラハラドキドキしてめちゃめちゃおもしろかったです!!!」「まさかの展開の連続で…!!一気読みしちゃいました」という感想が相次いだのは、「転生先は古典的なホラー映画の女性キャラでした」という作品。昨今、さまざまな転生ものがあふれているが、この作品の主人公はよりによってホラー映画の世界に転生させられてしまう。しかも、よくあるホラーのセオリーで真っ先に殺されてしまいそうな“お色気担当”の女性キャラに転生…というなんとも哀れな“男性”の話だ。 【漫画】本編を読む/転生先は古典的なホラー映画の女性キャラでした 「疾走感があり、おもしろかったです」「展開にひねりがきいててすごかった」「描写も躍動感だらけで、ホラーなのに爽快感さえある」「体感3ページ!!」という、ストーリーの展開に対する評価が高い一方、“おもしろい”という評価を飛び越え、「これ無料で読んでいいものなのか…?」と心配する声や「期間限定の公開ですか?おもしろいからずっと公開していてほしい」と懇願する読者まで続出! この作品を描いたのは、漫画アプリ「パルシィ」(講談社)で「水曜姉弟」を連載していた漫画家・小菊路よう(@TheeKick)さん。「水曜姉弟」は単行本として4巻まで発行されている人気の話題作だ。小菊路ようさんに本作について詳しく話を伺ってみた。 ――「体感3ページ!!」という声も飛び出すほど、物語全体のスピード感が読者にとても好評でしたね。 もともと雑誌の読み切り用に描いたので、ページ数に制限があったんです。ページ数に対してキャラの数・入れ込む内容が多く、かなりハイスピードな展開になっていますが、逆にそれでドライブ感が出てよかったと思っています。それでも、実は読み切り掲載のものより1ページだけ増やして大ゴマに変更した部分もあります。「君は世界に愛されてる/きっと望むようになる/この夜を終わらせよう」というところなのですが、2人の女の子の人生が切り替わる瞬間の大事なセリフだったので印象に残るように手直しして公開しました。 ――“ホラー映画に転生”という設定ですが、特に気をつけて描いた点は? 「13日の金曜日」や「ハロウィーン」のような映画に見られる、よくある“ホラーあるあるネタ”に主人公が翻弄されるという設定なので、とりあえずホラー映画を知らない人でも「映画の内容はさておき、ホラーにはこういうあるあるがあるんだよ」というのだけは斜め読みでも理解してもらえるように気を付けました。 ――「女の子の絵がかわいい」という声や、「“メガネ”の考え変えないところが大いなる意思を感じて好き」という意外なキャラへのファンもいましたね。 登場人物はよくあるホラー映画の典型的なキャラクターたちなので、特にこだわって描いてないのですが、主人公以外のキャラは殺人鬼も含め「与えられた役割を演じている人たち」なので、その不自然さやおかしさが伝わればいいなと思いながら描きました。なので、「大いなる意思を感じて好き」というコメントにはちょっとガッツポーズでした。 主人公のサマーは役柄は女性ですが中身は社畜の一般男性なので、女性らしくなりすぎず男らしくなりすぎず描いたつもりです。男女問わず応援してもらえるようなちょっとかわいく、生命力あふれた言動や仕草を意識して描いた記憶があります。 ――「無料で読んでいいの?」「期間限定公開ですか?」という読者からの質問が届いていますが、今後も無料で読める…ということでよろしいでしょうか? そうですね。これだけたくさんの方に読んでいただけると自分もありがたいので、これからもアカウントを消さない限りは引き続き無料で公開します。なので、読んでもらえたらうれしいです! 小菊路ようさんは、「月刊少年ライバル」(講談社)での仕事を機に編集担当がつき、その後も講談社で連載漫画を次々に担当している多忙な漫画家だ。「少年マガジンエッジ」(講談社)では「激辛お嬢さまは自分を罰したい」を連載して単行本を3巻刊行。漫画アプリ「パルシィ」(講談社)では「佐伯さんは眠ってる」の作画も担当し、全5巻を刊行している。この記事を目にしたのも一期一会、人気漫画家の話題作を無料で読めるチャンスを逃すなかれ! 取材協力:小菊路よう(@TheeKick)