G7不安な年越し カナダは首相退陣の危機、欧州も大揺れ 盤石はトランプ米政権だけ?
現在、保守系野党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が支持率33%で首位に立ち、総選挙では第一党となる見通し。移民排斥を掲げる右派「ドイツのための選択肢」(AfD)が2割近くを得票し、第2勢力となる可能性が強い。CDUのメルツ党首はAfDとの連携を拒否しており、連立交渉は難航が予想される。ドイツ経済の低迷も陰を落とす。
■英伊はまずまず安定
独仏と比べ、英国とイタリアは安定している。英労働党のスターマー首相は7月の就任後、増税を発表。トランプ氏側近の米実業家マスク氏に「スターリン」と揶揄(やゆ)されながらも、財政再建を進める。イタリアのメローニ政権は、看板の不法移民対策が「EU人権法に抵触の恐れあり」という司法判断に阻まれたものの、連立与党の乱れはない。
米国はトランプ次期大統領の与党、共和党が上下両院で過半数を占める。G7で最も安定した政権となりそうだ。