センバツ高校野球 健大高崎、春の吉報 2年連続7回目 「勇気と感動 プレーで」 /群馬
第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)に出場する32校を決める選考委員会が26日、大阪市の毎日新聞大阪本社オーバルホールで開かれ、昨秋の関東大会で4強入りした健大高崎(高崎市中大類町)が選ばれた。同校のセンバツ出場は2年連続7回目。組み合わせ抽選会は3月8日で、大会は同18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。【日向梓、西本龍太朗】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 加藤陽彦校長や野球部の青柳博文監督らは、選考委員会の結果を伝えるインターネット中継を見守った。午後3時45分ごろ、校名が呼ばれると小さくうなずき、表情を引き締めた。 加藤校長らは急いでグラウンドへ向かい、集まった部員たちに報告した。加藤校長は1日に発生した能登半島地震に触れ、「今も大変な状況が続く中で大会を開催していただけることに感謝し、一戦必勝で試合をしてほしい。学校も応援している」と語りかけると、真剣な面持ちの部員たちは深く一礼した。その後、「日本一取るぞ」との掛け声で拳を突き上げたり、笑顔で帽子を投げ上げたりして喜びを分かち合った。 主将の箱山遥人(2年)は「能登半島地震で苦しんでいる人もいる。プレーする姿で勇気や感動を与えたい」。初戦敗退だった昨春のセンバツにも出場しており、「昨年の悔しさを晴らすため、日本一にこだわって戦う」と雪辱を誓った。 エースの佐藤龍月(1年)は「小さいころからの夢の舞台に立てるのがうれしい。甲子園では自分がチームを勝たせる投球をしたい」。惜敗した秋の関東大会準決勝で公式戦初完投した石垣元気(同)も「踏ん張りきれず、力不足を感じる試合だった。ボールの質、速さにこだわって練習していきたい」と意気込んだ。 青柳監督は「昨年も選手の力はあったが、調整ができず反省している」と前回のセンバツを振り返り、「投手は1年生中心に、打線は箱山がチームを引っ張ってくれている。あとは監督の力だと思うので、まずは初戦突破したい」と語った。 ◇12年春に4強入り 健大高崎 1968年に「群馬女子短期大学付属高校」として開校した私立校で、2001年に「高崎健康福祉大学高崎高校」に改称し男女共学になった。大学進学を目指すコースとトップアスリートを養成するアスリートコースがある。アスリートコースの生徒は硬式野球、サッカー、ソフトテニス、陸上などの強化指定部に所属している。陸上部は90年の女子第2回全国高校駅伝で優勝した実績を持つ。 硬式野球部は11年夏に甲子園初出場を果たし、12年春のセンバツで4強に進んだ。14年夏から3季連続で甲子園に出場した。14年夏と15、17年春の甲子園で8強入りした。OBに柘植世那(西武)、長坂拳弥(阪神)、湯浅大(巨人)、清水叶人(広島)らがいる。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇秋の公式戦の成績 ◇県大会 1回戦 ○21―0 前橋西・四ツ葉・玉村・中央中等・榛名・下仁田(五回コールド) 2回戦 ○4―0 利根商 3回戦 ○13―0 館林(五回コールド) 準々決勝 ○9―2 桐生第一(七回コールド) 準決勝 ○11―4 前橋育英 決勝 ○14―4 明和県央 ◇関東大会 1回戦 ○7―5鹿島学園(茨城) 2回戦 ○4―3中央学院(千葉) 準決勝 ●2―3山梨学院(山梨) ……………………………………………………………………………………………………… ◇秋の公式戦登録選手 守備位置 氏名 学年 投 佐藤龍月 1 捕 ※箱山遥人 2 内 森山竜之輔 2 内 加藤大成 1 内 佐々木貫汰 2 内 田中陽翔 2 外 斎藤銀乃助 2 外 高山裕次郎 2 外 横道周悟 2 投 石垣元気 1 投 新井柊吏 2 捕 金井俐樹 2 外 岸野祥大 2 内 村山真琴 2 外 四宮晃 2 外 白石楓真 2 外 高木凰介 2 投 山田遼太 1 内 牧嶋陽向 1 捕 小堀弘晴 1 投 杉山優哉 2 投 仲本暖 2 投 野島爽 2 補 加茂優太朗 2 投 高木壮磨 2 内 秋山潤琉 1 外 諸熊友樹人 2 ※は主将