年俸は「10億円です!」とニヤリ 巨人25歳・守護神が、契約更改で真の“大台突破”を誓う
巨人の大勢投手(25)が27日、東京・大手町の球団事務所で契約更改に臨み、3400万円増の年俸9000万円(金額は推定)でサインした。会見で開口一番「10億円です」とジョークを飛ばしつつ「大台といっても昔とは違う。僕は(1億円が)大台だと思ってないです!(ラインは)10億円です!」と自身が目指す“大台”を設定。今季の悔しさを糧に、来年こそはフル帯同&日本一の胴上げ投手になることを誓った。 契約更改を終えた大勢が、真顔で口を開いた。来季の年俸に関する質問が飛ぶと「10億円です!」。しばらくした後で、ニヤリと笑い「冗談です」と訂正した。本当は3400万円増の年俸9000万円でサイン。「推定だったんで、何でもいいかな、と(笑い)。記者の方たちも疲れていると思ったのでネタ提供です」。マウンドで強心臓ぶりを発揮している右腕らしいユーモアで報道陣を笑わせた。 高みを目指す大勢らしい言葉だった。今季は守護神として43試合に登板して1勝2敗、29セーブ、防御率0・88をマークしてリーグ優勝にも大きく貢献。しかし、5月上旬から右肩の違和感で約2か月の離脱もあり「離脱していなかったらもっと(年俸を)上げられたかもしれないね、と(球団から)話があった。来季は離脱がないようにしたい。単年、単年の活躍にならないように活躍を続けることが大事」と自身にフル回転を課した。1億円の大台まであと一歩に迫ったが、「今の経済は物価も上がっているので、大台といっても昔の大台とは違う。僕は(1億円が)大台だと思ってないです!(ラインは)10億円です!」ときっぱり。いつか真の“大台突破”を果たすまで、精進を続けていく覚悟だ。 来季は球団史の塗り替えもかかる。ここまでプロ3年で80セーブ。角三男、クルーンの持つ球団最多93セーブの更新も射程圏内だ。「人それぞれ適材適所みたいのがあると思うんですけど、僕はクローザーというポジションが自分でも合っていると思う。そこで、記録だったり、見ている人の記憶に残るような選手になりたい」。 悔しさは必ず晴らす。今季は4年ぶりリーグ優勝の際に胴上げ投手となったが、日本S進出を逃した。プレミア12にも守護神として出場するも、準優勝に終わり「悔しさが残る大会だったので、また選んでもらえるような成績を来季残して、この借りを返したい」と26年のWBCでのリベンジを誓った。来季の目標は「日本シリーズで胴上げ投手」を掲げた。「リーグ連覇できるチャンスがあるのはジャイアンツだけ。しっかり連覇して、来年こそは日本シリーズまでしっかり出て日本一を取りたい」。来季こそ、日本一の歓喜の瞬間のマウンドに立つ。(水上 智恵)
報知新聞社