松本山雅、J2昇格逃す 富山とプレーオフ引き分け、4季ぶりの復帰ならず
松本山雅FCが12月7日、J2昇格プレーオフ決勝でカターレ富山と対戦し、2-2で引き分け、4季ぶりのJ2復帰はかなわなかった。(松本経済新聞) 【写真】「喫茶山雅」近くの「まるちゃん」前にある掲示板 試合は富山県総合運動公園陸上競技場(富山市)で行われた。前半18分、MF安永玲央選手がペナルティーエリア内からゴールを決めて先制。26分にはコーナーキックからMF樋口大輝選手がヘディングで追加点を挙げ、前半は2点リードで折り返した。後半は、80分に1点を返され、さらにアディショナルタイムに同点に追い付かれた。同点の場合は年間上位クラブが勝者になる規定により、J2昇格を逃した。 山雅は今季、勝ち点60点で4位。1日に行われた昇格プレーオフ準決勝では、福島に1-1で引き分けて決勝に進んだ。決勝は勝利することが昇格の絶対条件だった。 パブリックビューイングが行われた「喫茶山雅」(松本市大手4)では、サポーター約50人が集まった。チャンスには声を上げ、良いプレーには手をたたき、現地で応援するサポーターのチャントに合わせて心を一つに応援した。試合終了後は、ぼうぜんとした様子で静まり返り、頭を抱える人の姿もあったが、最後まで1人も席を立たず、富山の選手のインタビューをじっと見つめていた。 Xでは、現地に駆け付けたサポーターをはじめ、テレビ観戦していた人からも無念の声があふれた。中には、JFL昇格を逃した2007(平成19)年の全国地域リーグ決勝大会と重ね、「手痛い挫折を経験して、そのたびに乗り越えてきた歴史」を発信する人も。 松本市内を中心にクリーニング店を展開する「巴屋(ともえや)」(平田東2)は、山雅サポーターの応援ユニホームを無料クリーニングするキャンペーンを開始。松本・安曇野・塩尻・伊那にある直営店36店舗で受け付ける(1人1着、今月15日まで)。同社は、スタジアムバナースポンサーとクリーニングサプライヤーをしており、シーズン終了後の企画としては初の試み。Xでは「熱い想(おも)いを残し、汗と涙を洗います」と投稿し、利用を呼びかけた。同社広報担当者は「選手と共に戦ってきたサポーターの大事な応援ユニホーム。これからも松本山雅、そしてサポーターも全力で応援したい」と話す。
みんなの経済新聞ネットワーク