「君の椅子」で新しい命を喜ぶ 今年のデザインは? 北海道・東神楽
自治体などが新生児に、年ごとに異なるデザインの小さな椅子を贈り、命が誕生する喜びを地域で分かち合う「君の椅子」プロジェクトが20日、北海道東神楽町で「今年の椅子」の発表会を開いた。その後、東川、剣淵、東神楽3町が、3家族に椅子を手渡した。 【写真】ありがとう!感謝状が贈られた人たち 芸能人や犬も 旭川大(現・旭川市立大)の特任教授だった磯田憲一さんとゼミ生が発案し、2006年に東川町で始まった。現在、東川、剣淵、愛別、東神楽、厚真、真狩、留寿都、泊、神恵内、中頓別の道内10町村と福島県葛尾村が参加する。名前や生年月日なども刻む。個人で参加を希望する人も多く、09年から「君の椅子倶楽部」が全国に椅子を届けている。 今年は札幌市の木工家、高橋三太郎さんがデザインを担当した。道産のミズナラを使い、東川町の家具作家、遠藤覚さんと東神楽町の「匠工芸」が製作する。高橋さんは「単純な形で長く使え、新しい命を迎えるような包容力のあるデザインにした」、遠藤さんは「どんな子が座るのか、わくわくしながら作っている」と椅子に込めた思いを語った。【横田信行】