ニホンスイセンが見ごろ迎える スイセンの名所・鋸南町(千葉県)
スイセンの花の名所として知られる鋸南町で、ニホンスイセンが見ごろを迎えている。佐久間ダムや「江月水仙ロード」「をくづれ水仙郷」などでは、無数のかれんな花がかぐわしい香りを漂わせ、訪れた多くの人が、観賞やハイキング、写真撮影などを楽しんでいる。町内各所では、スタンプラリーやライトアップ、マルシェなどが展開される恒例の「水仙まつり」が2月2日まで開催されている。 同町は越前、淡路と並び、「日本三大水仙群生地」と呼ばれる。特産品としての歴史は古く、町によると、江戸時代の安政年間(1854~60年)には、房州から船で江戸に「元名の花」として出荷され、好評を得たとの記録がある。 例年、12月初旬に咲き始め、1月上旬には満開に。カワヅザクラ、ソメイヨシノへと続く同町の「花のリレー」のトップバッターだ。今季は、昨年夏の暑さや、この冬の少雨で開花が遅れており、6日現在で7~8分咲き。満開になるのは1月中旬と見込まれるという。 同町江月の人気のハイキングコース、江月水仙ロードでは、3キロほどの道のりに数千万本が咲き誇る。同ロード入り口から徒歩10分ほどの場所にある町保健福祉総合センターすこやかの駐車場では12日、マルシェやライブ、フリーマーケットが開催される。 佐久間ダムから車で5分ほどの山あいにある大崩地区の「をくづれ水仙郷」は、5ヘクタールにわたり、山裾や土手に水仙の群生地が広がる。1月中の土日祝日には出店があり、コーヒーやたい焼きなどを用意。11、12日には、先着100組に、スイセンのミニ花束が配布される。 スタンプラリーでは、観賞ポイント7カ所で、二次元コードを読み込んでスタンプを集めると、抽選で町の特産品がプレゼントされる。台紙は、道の駅保田小学校、道の駅きょなん、保田駅前観光案内所で配布している。 佐久間ダムの「水仙の小径」では、午後5時~8時にライトアップ。日中とは違う夜の趣を楽しめる。 写真コンクールは、2月末が締め切り。詳細の問い合わせは、鋸南町観光協会へ。 6日に夫と町内を訪れ、佐久間ダム周辺などで散歩を楽しんだ君津市の70代女性は「この時期になると毎年来ています。今年も素晴らしい眺めと香りで、ゆっくりとしたいい時間を過ごせました」と笑顔だった。 イベントの問い合わせは、鋸南町花まつり実行委員会事務局(0470・55・1560)、または鋸南町観光協会(0470・55・1683)へ。 (前木深音) ◇ ◇ ◇ 駐車場利用は次のとおり。 ▽江月水仙ロード=鋸南町保田560の町保健福祉総合センターすこやか(普通車160台分) ▽をくづれ水仙郷=大崩1403(有料=普通車80台、大型15台分)