維新、大阪府内の19選挙区で全勝…関西以外では苦戦し公示前の44議席下回る
日本維新の会は、拠点とする大阪府内で初めて全19選挙区に候補者を擁立し、全勝を収めたが、公示前の44議席を下回った。全国政党化に向けて福岡11区、広島4区でそれぞれ勝利したものの、関西以外の選挙区では苦戦を強いられた。 【写真】落選確実の丸川珠代さん、感情を抑えた表情で髪をかきあげた
馬場代表は27日夜の記者会見で、「全国(の選挙区)に走らせていただいたが、まだまだ力不足のところもある」と語った。2025年大阪・関西万博の会場建設費の上振れや推薦した前兵庫県知事のパワハラ疑惑などが逆風になったと見る向きがある。
21年衆院選は、公示前から4倍近い41議席に伸長し、昨年の統一地方選では、地方議員、首長「600人以上」の目標を達成したことで、全国政党化への足がかりを得た。今回の衆院選は「野党第1党の奪取」「与党の過半数割れ」を掲げて164人を公認し、大阪、兵庫の6選挙区で初めて公明党に対抗馬を擁立した。
選挙戦では、自民派閥の「政治とカネ」の問題を批判しつつ、「国民に負担を押しつける政治か、維新が大阪で実行してきた『身を切る改革』を選択するかが大きな争点だ」と訴えた。
また、党内を引き締めるため、擁立が公示直前になった大阪9区を除く大阪の小選挙区候補者18人について、比例近畿ブロックへの重複立候補を認めず、「背水の陣」を敷いた。