ド軍・山本由伸、1年目で美酒「全員で勝ち取った勝利」 NPBでの日本一、侍でのP12、五輪、WBCとあわせ史上初の「5冠」
ワールドシリーズ第5戦(ヤンキース6-7ドジャース、ドジャース4勝1敗、30日、ニューヨーク)米大リーグのワールドシリーズ(WS=7回戦制)の第5戦が行われ、ドジャース(ナ・リーグ)はヤンキース(ア・リーグ)に7―6で逆転勝ちし、4勝1敗として4年ぶり8度目の制覇を果たした。 【写真】ワールドシリーズ制覇で記念写真におさまるドジャース・大谷翔平と山本由伸 歓喜のシャンパンを浴びた。ドジャース・山本由伸投手(26)は米大リーグ移籍1年目でワールドシリーズ制覇。先発予定だった第6戦の準備からも解き放たれ、清々しい表情を浮かべた。 「あっという間だったが、いろんなことがあった濃い一年だった。(シャンパンファイトは)4回目だったが、最高。チームメートに感謝したい」 山あり谷ありのシーズンだった。韓国ソウルの開幕カード第2戦で1回5失点。2戦目以降は真価を発揮し、6月7日のヤンキース戦で7回2安打無失点の快投。軌道に乗るかと思われたが、右肩腱板を損傷し、長期離脱を余儀なくされた。 ポストシーズンでは地区シリーズ第1戦に起用されたが、3回5失点。「簡単には切り替えられなかった」と失意の降板となった。サンディエゴへの移動後、E・ヘルナンデスから「ちょっと話をしよう」とカフェに誘われ、短期決戦の心構えを説かれた。「チームメートがついているから」と背中を押され、短い登板間隔の間で前を向くきっかけを得た。 ワールドシリーズでは第2戦で七回途中1安打1失点と快投。ヤンキース打線を寄せ付けず、スタンディングオベーションを球場全体から受けた。大谷からシャンパンをかけられ、「誰かが欠けていたら勝てなかった試合もたくさんあった。全員で勝ち取った勝利だと思う」と山本。オリックスでの日本一、日本代表でのプレミア12、東京五輪、WBCに加えて初の「5冠」となった。(横山尚杜)