「手を洗わない」セーヌ川の“大腸菌”に驚きの対策 懸念される水質問題 トライアスロンは無事に実施できるのか【パリ五輪】
パリ五輪のトライアスロンで、予定されていたスイムの公式練習が7月29日、前日の28日に続いて中止に追い込まれた。セーヌ川の水質問題が理由だという。 【画像】角田夏実の金メダルや阿部詩の涙、大岩Jのゴールラッシュも…日本勢が見せたパリ五輪の「悲喜こもごも」を厳選フォトでチェック! 米メディア『USA TODAY』のキム・ヘルムガード氏の記事によれば、パリ五輪の主催者は、競技は今週開催されると「確信している」と述べたというが、男子は30日、女子は31日、混合リレーが8月5日に予定されているものの、本当に無事に実施されるのかどうかはまだ不透明なままだ。 汚染の原因となったのは7月26日と27日にパリに降った豪雨だという。セーヌ川は元々、水質が不安視されており、「フランスは15億ドル以上を投じて、セーヌ川をトライアスロンとマラソンの水泳競技に対応できるようにした」と対策を講じていたが、「豪雨によりセーヌ川の大腸菌レベルが悪化した」ようだ。 また、同メディアによると、トライアスロン米国代表であるセス・ライダーが「今回のレースに向けては、大腸菌にさらされる可能性があることは分かっていた。日常生活で少しでも大腸菌にさらされることで、自分の大腸菌の許容範囲を増やそうとしてきた」と、驚きの対策をしていたことがわかった。 その対策については「これは実証済みの方法だ。科学的に裏付けられている」といい、「それは、一日を通してちょっとしたこと。トイレに行った後に手を洗わないとか、そういうことだ」とライダーは語っている。 記事では「大腸菌は雨と関係がある。パリは春に雨が多かった。セーヌ川は7月初めまで水質検査で常に不合格だった」と指摘し、「主催者側の選択肢の一つは、屋外水泳競技を1日延期することだ。最後の手段として、水泳競技を中止する。マラソン水泳競技はパリ東部の川に移すこともできる」と提案している。 果たしてセーヌ川で競技は無事に行われるのか。いずれにせよ、選手の健康を第一に行われることを願いたい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]