各国首脳らがトランプ氏に相次ぎ祝意、中国・イランが警戒感…ロシアは「非友好国であることを忘れてはならない」
中国の脅威にさらされている台湾の頼清徳(ライチンドォー)総統は6日、自身のXでトランプ氏の勝利に祝意を示した。頼氏は英語と中国語で「共通の価値観と利益の上に築かれた台湾と米国の長年にわたる協力関係は、今後も地域の安定の礎になり、更なる繁栄につながると確信している」と投稿した。
論評避ける
中国外務省の毛寧(マオニン)副報道局長は6日の記者会見で、「大統領選挙は米国の内政であり、我々は米国の人々の選択を尊重する」と述べるにとどめ、論評は避けた。
対米外交については「政策は一貫している。相互尊重、平和共存、協力とウィンウィンの原則に基づいて中米関係に対応していく」と述べた。
米国の制裁下にあるイランのファテメ・モハジェラニ政府報道官は6日、「米大統領選は我々とは特に関係がない。人(大統領)が交代しても深刻な変化はなく、トランプ氏勝利に懸念はない」と述べた。
トランプ氏は前政権時代、一方的に核合意から離脱してイランへの制裁を再開した。トランプ氏の復帰で、対イラン圧力の強化を警戒する国民の不安を打ち消した形だ。
欧州委員長「再び協力 楽しみ」
トランプ前大統領の安全保障政策や関税政策を強く警戒する欧州首脳もひとまず、祝意を送った。トランプ氏と在任時に対立した欧州連合(EU)のウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長は「再び協力し、大西洋にまたがる課題に取り組むのを楽しみにしている」と声明を出した。
英国のスターマー首相は「英米の特別な関係」が「今後何年にもわたって繁栄し続けることを私は確信している」と声明を出した。ドイツのショルツ首相も「今後もドイツと米国の国民利益のために連携する」とX上で強調した。
自国優先主義がトランプ氏に近いイタリアのメローニ首相は6日、「イタリアと米国は揺るぎない同盟、共通の価値観、歴史的な友情で結ばれた『姉妹』だ。今後さらに絆が強まると確信している」とXに書き込んだ。
トランプ氏と親密なハンガリーのオルバン首相はX上に「米国政治史上最大のカムバックだ! 世界にとって必要とされていた勝利だ!」と興奮をにじませた。