【阪神】佐藤輝明選手の2軍降格は「すごくいいタイミングで決断されたと思う」 近本光司選手の3番起用をどう見る?前監督の矢野燿大氏が解説
4番に入った原口選手は「1球に対する執念・集中力がさらに上がってきた」
―――ヤクルトとの3連戦の前、16日(木)の中日ドラゴンズとの試合は、3月の開幕戦と比べて打順が大幅に変わっていました。しかし、打線がつながり9得点で勝利。不振の大山悠輔選手に代わって原口文仁選手が4番に入り、1号3ランを放つなど4打点の大活躍でした。 「もちろん開幕戦のオーダーが理想なんですけど、前日(15日)の試合に勝ってるんですよね。勝ってるからこそ思い切ったことができたっていうのは岡田さんの中でもあったかなと思うんですけど、この試合でも勝つんです。選手層の厚さの面でもタイガースは強いですし、やっぱり原口ですよね。4番に原口が入っても違和感なくしっかりこういう活躍をしてくれるっていうのは選手層の厚さ。監督も心強いなっていうのはありますよね」 ―――改めて、原口選手の『ここがすごい』というポイントはどこですか? 「普段からの取り組み方。原口はチーム内でなんて呼ばれてるか知ってますか?『先生』って言われているんです。取り組み方とか、全部見本になるっていう。普段からの取り組み方はみんなめちゃめちゃ評価していて、『原口やっぱりすごいよね』って。原口は大腸がんという病気を経験し、復帰して、1球に対する執念・集中力とかがさらに上がってきて、もっとすごくなったんですよ。だからこういう勝負強さっていうのは原口の強みかなと思います」 ―――翌日17日のヤクルト戦では4番を大山選手に戻しましたね。 「(岡田監督は大山選手を)信頼しているんですよ。でもそれをまっすぐ言うんじゃなくて、ちょっと変化球的に、休みじゃないよっていうような危機感もちょっと与えながら、でも本質というか根本で“お前のことを信頼してるからな”っていうのが、岡田さんのメッセージだったんじゃないかなと僕は思います」
3番で起用される近本選手 18日まで3試合ノーヒットだったが…
―――打順という点でみますと、昨シーズンはほとんど固定でした。 「そういう1年ってなかなかない。調子が落ちたりけがしたりで、なかなか固定して打線は組めない。固定は理想なんです。そういうシーズンを送れないっていうのが今年ちょっと出ていますよね」 ―――去年は1番を打つことが多かった近本光司選手は3番に入ることが多くなりますが、3番で出場した計7試合の打率は1割台。このうち16日~18日の3試合は無安打となっていましたが、19日は1番に戻り、タイムリーヒットを放ちました。 「僕も3番で近本を使っているんですけど、岡田さん的に、(近本選手は)好不調の波がどっちかというと少ないから近本の前にランナーを置きたいよねっていうところでたぶん3番だったんですよ。でも本来はやっぱり1番に戻したいと。ヒットが出てないっていうところで、気分転換でもう1回(1番に)戻そうっていう形になったんじゃないかなと思います」 ―――今シーズンは3番に入った選手たちが苦労しているようにも見えますが? 「大山の調子もちょっと上がってないじゃないですか。去年は3番が打たなくても4番の大山が返してくれるので、3番が(調子悪くても)浮き彫りにならない。でも今、3番4番がちょっと調子悪い中で3番が目立ってしまっているかなっていうのは、去年と比べて大山の状態がっていうのはあると思います」
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