うつむいたら「防犯カメラピント調整」…コンビニの万引抑止の"仕掛け" 福井県でシート掲示開始
福井県警福井署は11月6日、管内のコンビニの床などに、防犯カメラが稼働していることを視覚的に訴えるシートの掲示を始めた。「仕掛学」と呼ばれる、人の好奇心を利用して目的の行動へと導く手法を活用した取り組みで、増加する万引の抑止に役立てる。 仕掛学は大阪大学の研究者が提唱しているもの。シートは、同署と福井地区コンビニエンスストア防犯協会が共同で作成した。50センチ四方。「防犯カメラピント調整」の文字と、カメラの焦点に見立てたイラストが印刷されており、防犯カメラの存在を意識させる。 この日は、福井市のローソン福井サン二の宮通り店で、シートを床に貼り付けた。今週内をめどに、各店に指定されている「コンビニポリス」を通じて管内の全92店舗にシートを配布する予定。 今年9月までの県内の万引認知件数は459件と、昨年より100件ほど多い。同協会の高瀬優会長(58)によると、最近はイヤホンや充電コードなどの電気小物、化粧品など、単価が高い商品が万引されやすいという。高瀬さんは「シートを見て万引が重大な犯罪だと気づき、抑止することにつながれば」と期待した。
福井新聞社