「弊社は全国転勤があるけど、大丈夫?」「大丈夫です(ホントは嫌です)」⇒数年後の“悲惨”【転勤あるある】
家を購入した瞬間、異動
■マイホームに家族を残し、自分だけ単身赴任する事態に 「家を購入した瞬間、異動」 10文字でこの悲惨さがわかると思います。私は、この状態になっている人を多く見てきました。 そもそも、家賃補助は入社後何年までしか出ないということが決まっているので、その期限を過ぎる前に自分で家を建てる人が多いわけですね。 全く容赦のない会社の上層部は、家を建てたからといって、そんなこと関係なしに異動の辞令を出してきます。 異動の辞令を出された人は、すでに家があるので、自分以外の家族はその家に住んで、自分だけ単身赴任するという状態になります。子どもの成長を近くで見ることができなかったり、単身赴任中は広い家には住むことができないので寂しい気持ちになります。こういう状況に陥るのが嫌で、子どもが十分成長して、独り立ちできるようになってから家を買う人も少なくありません。 私も昔は、将来広い家を自分で建てたいと思っていた時期がありましたが、若いうちに建てるのは入社早々諦めましたね。逆に単身赴任がしたいという人には向いています。単身赴任はほとんど独身のような状態なので、結婚して10年以上経っているとその状態に戻りたいと思う人も割と多いようです。むしろ一人になりたいという人は、あえて弊社のような会社を選ぶのはありかもしれませんね。 ■「全国転勤がある会社」は真剣に考えてから入社を。家賃補助の条件なども入念にチェック 全国転勤が発生する会社は、家を購入するなどの人生の一大イベントをこなす難度が格段に上がります。入社前の面接時点で、「弊社は全国転勤があるけど大丈夫ですか?」と聞かれますが、内心嫌でもその場では「大丈夫です」とほとんどの人が言うはずです。 その後、実際に入社して、やはり転勤が自分や家族の負担になるので退職していくという人は非常に多いです。実際にその状況になってみないとわからないのはありますが、全国転勤がある会社に入社を考えているときは、本当に問題がないのか、真剣に考えてみましょう。 私は転勤が多いメーカー、ほとんど転勤がないメーカー両方とも経験していますので、両方のメリットとデメリットを知っていますが、転勤が多いことによるデメリットはかなり大きく感じました。 入社後何年間は家賃補助が出るなどの条件も年収に大きく響いてきますので、そのあたりも入念に調べておいた方がいいでしょう。私が新卒のときはこんなことを教えてくれる人がいなかったので何も考えずに入社しましたが、これから就職、転職しようとする皆さんはぜひ参考にしていただければと思います。 生産技術の馬 生産技術職YouTuber 大阪出身。神戸大学の大学院を卒業後、生産技術者として工場で勤務。大手電機メーカーと大手食品メーカー2社の工場で設備管理・設備更新等を行い、さまざまな規模の工場で経験を積む。2021年よりYouTubeで生産技術者へ向けて情報発信を行っている。