【全日本】斉藤ジュン 3冠奪取の先に見据えるレイとの兄弟対決…大相撲時代の〝大乱闘〟も告白
全日本プロレスの〝最凶双子〟斉藤ブラザーズの兄・ジュン(38)が、王者デイビーボーイ・スミスJr.(39)との3冠ヘビー級選手権(31日、東京・国立代々木競技場第二体育館)へ強い決意を示した。初戴冠に成功すれば、期待が高まるのが弟・レイとの王座戦だ。大相撲時代に〝大乱闘〟を繰り広げた2人による、史上最大の兄弟ゲンカは実現するのか――。 大みそか決戦に向けジュンは「3冠を取ることにものすごく意味があると思っている。というのも、斉藤ブラザーズは個人で結果を残せていない。タッグ屋でイメージしたことを今年はできたと思うが、プロレスラーとして上にいくために、タッグとしても上にいくためにも3冠が必要」と言葉に力を込めた。 飛躍を遂げた2024年、2人のタッグは無敗街道を歩み、暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」では史上初となる世界タッグ王者での全勝優勝を達成。「東京スポーツ新聞社制定2024プロレス大賞supported byにしたんクリニック」では、満票で最優秀タッグ賞を初受賞した。 一方で「チャンピオン・カーニバル」と王道トーナメントでは2人とも結果を残せず、それぞれ挑戦した3冠戦でもベルトを奪取することができなかった。だからこそジュンは「弟がどう考えているかわからないけど、俺が先に取って、弟を挑戦者として迎えて、史上初の兄弟での3冠戦を実現したいな」と、戴冠後の青写真を明かしつつも「ただ、個人での結果を出してないので、そう簡単には受けたくはない。シングルで結果を出してからだ」と条件をつけることを忘れなかった。 普段は仲良しの兄弟だが、一度火がつくと誰にも止められない。大相撲の出羽海部屋時代にはこんなエピソードも。稽古後、ちゃんこを食べ終わったジュンは大部屋の弟の布団に寝転んでくつろいでいた。 すると30分後、ちゃんこ番だったため片付け作業を終えたレイは、疲労困ぱいで大部屋に戻ってきた。自分の布団にいる兄をどかそうとしたが、ふざけて動かない。そんなやり取りが続き、激怒したレイが蹴りを見舞ってきたという。 「そこからものすごい殴り合いになったんだ。お相撲さん10人くらいで止められた。ちょっと申し訳なかったのが、その時弟の顔を思い切り殴ってしまって…」とジュンは明かす。 レイは重傷を負い、その場所を休場。翌日、親方から「力士ということを自覚して、仲良くやりなさい」と怒られたことは言うまでもない。 プロレスでの2人のシングル戦績は、ジュンの2勝1敗。「子供のころから兄弟ゲンカはしているけど、お互いにプロレスラーとしてどこまで成長して強くなったか確かめ合いたいな。そのためにも、まずはデイビーボーイ・スミスJr.を倒さないと何も始まらない。DOOM!」。 大みそか決戦に集中した兄が、ひと足先に至宝を手にする。
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