<解説>回顧展「描く人、安彦良和」 貴重な「ガンダム」資料続々 アムロとシャアの決闘 ガンダム頭部の原案ラフも
富野監督、安彦さん、大河原さんが集結したことも話題になった1991年公開の劇場版「機動戦士ガンダムF91」のキャラクターデザインの設定ラフ、レーザーディスク(LD)のジャケット用イラスト原画なども並ぶ。
2001~11年に連載されたマンガ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の原画、同作のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)や2022年公開の劇場版アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の原画や資料も展示され、「ガンダム」シリーズだけでも見応え十分だ。
展示は「ガンダム」シリーズだけではない。学生時代にノートに描いたマンガ「遙かなるタホ河の流れ」、「宇宙空母ブルーノア」の構成案、「宇宙戦艦ヤマト」の絵コンテ、ポスターのラフスケッチ、「巨神ゴーグ」の初期案、設定、イメージボード、レイアウトなど充実した資料、実現しなかったOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)「命 MIKOTO」など“幻の企画”の資料、「ナムジ」「ヤマトタケル」などマンガの原画の数々……と書き切れないほど盛りだくさんな展示となっている。ぜひ、兵庫県立美術館に足を運んでほしい。
「描く人、安彦良和」は9月1日まで。島根県立石見美術館(島根県益田市)でも9月21日~12月2日に開催され、ほかに巡回予定。