「アレルギー患者」増加の一方で専門医不足の謎 「僅か2.5%」内科医に占めるアレルギー専門医
■「AED」同様に「エピペン」の普及を 日本アレルギー学会としては、「エピペン」などアドレナリンの自己注射液の正しい使い方の教育・普及、アレルギーについて詳しい医療スタッフの教育や診療技能の訓練などに取り組んでいるところです。 「AED(自動体外式除細動器)」はかなり普及しました。一般の方でも、救命講習を受けると、「AED」の使い方も習います。しかし、アナフィラキシーショックを起こした人への「エピペン」の使い方や同病態への緊急対処法は習いません。
「エピペン」は医師から処方されていても、アナフィラキシーショックの発症時に怖くて使えない人や、タイミングを逸して打てない人が少なくありません。万が一、バイスタンダー(その場に居合わせた人)としてアナフィラキシーを起こした人と遭遇しても、救命講習などでトレーニングを受けていれば、患者を助けられるようになるのではないかと思っています。 究極的には使用者を限定する形式で「AED」同様に「エピペン」が地域に配備され、一人でも減らせないかと望んでいます。
鈴木 慎太郎 :医師・医学博士