海外学生が武将隊ビジネスに注目!名古屋のインバウンド観光の可能性
■「サムライの聖地」というオンリーワンの資源 多くの戦国武将を輩出している名古屋はいわば「サムライの聖地」。堂原さんはこれに注目する。「“SAMURAI”というコンテンツは多くの外国人が日本の象徴として知っているため海外に発信しやすい。そのアドバンテージを使うべきだと思っています。“NAGOYA”はまだまだ海外に知られていない場所のため、“NAGOYA=SAMURAI CITY(サムライの聖地)”というオンリーワンの資源を活かしたブランド発信をすれば、興味をもってもらえるはず」。
研究発表後、改めて海外学生から多くの提言をもらった中で、堂原さんが特におもしろいと思ったのが「生きた歴史博物館」構想だそう。例えば、アメリカのコロニアル・ウィリアムズバーグという都市は、過去の生活を都市全体で実演している。歴史の再演者達がいて、実際に過去の時代と同じようなしゃべり方をし、その時代の服を着て働く。昔からの建物を残し、そこで生活をする。 「つまり、歴史の再演が住民の仕事となっているんです。どの程度を実践するかはさておき、生活者と観光客が一緒に楽しめるような歴史都市ができればおもしろい。名古屋城の中やその近辺で夕食やカフェを楽しみ、さらには音楽イベントを楽しみ、着物や甲冑試着体験もできるような城を中心とした街。何がいいって、まずはそこに住む自分たちが楽しめることが素敵じゃないですか!」と、堂原さんの武将都市にかける想いは尽きない。
「武将」「侍」は海外からの関心が高いキーワード。インバウンド政策を推し進める風潮が高まっている今、武将隊にとって、はたまた名古屋にとって、世界に魅力を発信するチャンスであることは間違いない。 名古屋では7月26日から8月3日まで世界コスプレサミットが開催された。日本の漫画・アニメ文化に魅了された世界の若者が集まるイベントだ。2003年に名古屋で始まった同イベントは、年々参加国が増え続け、今年は22ヵ国が参加。いまや名古屋はコスプレの聖地としても名高い。 「サムライの聖地」、「コスプレの聖地」と、外国人が興味を抱く要素を持ち合わせている名古屋。インバウンド観光の可能性に期待は高まる。名古屋おもてなし武将隊の公式サイトは、英語バージョンがようやく完成。まだまだこれから発展していく可能性に満ちた武将隊の今後の躍進にも期待したい。 「コロニアル・ウィリアムズバーグ」 URL:http://www.colonialwilliamsburg.com/(http://www.colonialwilliamsburg.com/) 「名古屋おもてなし武将隊(英語サイト)」 URL:http://busho-tai.jp/profile_english/(http://busho-tai.jp/profile_english/) (編集プロダクション エディマート/須崎條子)