【タイ】回し寿司活、セントラルワールドに1号店
すしの製造販売や飲食業を手がける活美登利(東京都品川区)は4日、回転ずし店「回し寿司活」のタイ1号店を首都バンコクにオープンした。質の高いメニューの豊富さとエンタメの要素を取り入れた体験型サービスで差別化を図り、タイ全土への展開を目指す。 回し寿司活は、バンコク中心部の大型商業施設「セントラル・ワールド」の3階にオープンした。流通大手セントラル・グループ傘下のザ・フード・セレクション・グループ(TFSG)と契約を結び、フランチャイズ方式で運営する。 店舗面積は700平方メートル超で、座席数は約250席。広々とした空間に落ち着いた和の雰囲気が漂うデザインの店内に回転レーンが設置されており、職人が握るのを目の前で見ることのできるカウンター席も配置した。 日本から輸入した新鮮な食材を使用し、職人が握る質の高い本格的なすしをリーズナブルな価格で提供する。価格は40~180バーツ(約175~785円)の12段階で設定した。おすすめ商品の「こぼれイクラ」を注文すると、職人が目の前でイクラを盛るパフォーマンスが繰り広げられる。 活美登利の土屋秀仁社長はNNAに対し、「回し寿司活では約300種類のメニューを取りそろえている。タイでも本格的なすしを提供するため、品質には一切妥協しない。ネタの大きさも競合他店と比べたら圧倒的だ」と語った。職人がマイクパフォーマンスしながらすしを提供するエンタメ性も追求しており、「また来たい」と思わせるような外食のテーマパークとして、タイ市場で存在感を高める狙いだ。 TFSGの広報担当者によると、来年は新たに1~2店舗開業する計画だという。回し寿司活の西武渋谷店はタイ人に人気があり、回転レーンから客自身が小皿を取るだけでなく、職人が握ったすしを直接提供するスタイルの店は今までタイになかったため、飽和状態にある市場においてもパイの獲得に自信を見せた。 ■日本の水産物輸出は19%増 日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコク事務所によると、1~9月のタイ向け日本産水産物の輸出額は前年同期比18.9%拡大した。2023年のタイの日本食レストランの数は前年比8%増の5,751店舗。業種別ではすし店が1,371店舗で最多となる。