永遠に再利用可能!? ペットボトルの「水平リサイクル」に密着 福岡市が導入 課題は
ただ、ここで問題になるのが飲み残しです。 飲料の重さでビンと一緒に下まで落ちてしまい、回収率が下がるのです。 さらに、混入しているプラスチック容器などを手作業で取り除いていきます。 きちんと分別されていれば、本来必要のない作業ですが、まだまだ人の手を入れなければリサイクルするのは難しいのが現状です。 最後は「ベール」と呼ばれる圧縮した状態に仕上げて、中間処理が完了です。 環境開発 リサイクルプラント 三島秀文 課長「排出される市民の方がしっかり分別して出していただければ、我々の負担も減るのかなというのもありますし、それでも以前に比べたらかなり市民の方の意識もずいぶん上がっているように感じます」 ■圧縮されたペットボトルが向かう先は・・・ 中間処理されたペットボトルは再び巨大なトラックに詰め込まれ、向かった先は・・・ RKB 江里口雄介 記者「福岡市のペットボトルがやってきたのは、潮風感じる新門司港です。巨大な船に乗って海を渡ります。」 全長225メートルの巨大フェリーで乗客とともに約21時間の航海。 到着したのは、神奈川県の横須賀港です。 福岡市が今年4月、新たに契約した神奈川県川崎市のリサイクル工場へ、途中でフレーク状に粉砕して届けられます。 ■国内唯一の技術「ケミカルリサイクル」とは RKB 江里口雄介 記者「確かにちょっとだけペットボトルの雰囲気はありますけど・・・」 ペットリファインテクノロジー 営業業務部 加藤智明さん「通常フレークというのは、異物があると嫌われることが多いんですけど、”ケミカルリサイクル”は少し異物が混ざっていても全然問題ないです」 日本では、ここでしか商用化されていない「ケミカルリサイクル」とは? ペットファインテクノロジー 伊賀大悟 社長「まず最初にエチレングリコールの中に原料となるペットボトルを投入して、加熱をしながら溶かしていきます。PETというのは、分子が鎖のようにつながったポリマーといわれるプラスチックなんですけど、分子の鎖を切って分解してBHETと呼ばれる分子が出来ます。」